ケガ予防のQ&A

スポーツにケガは付き物ですが、年齢や競技レベルにかかわらず、できることならケガと無縁でプレーを楽しみたいもの。それでもバスケットボールは激しいコンタクトがあり、急なダッシュとストップ、ジャンプと着地を繰り返すハードな競技です。そんなバスケをケガなく続けるために、ケガの予防や対処の知識を得ておきましょう。スポーツ医学の専門家である近良明医師に、特に成長期にある10代までのバスケ選手によくある疑問に答えてもらいました。皆さんも疑問がある場合はこちらに質問をお寄せください(ただし、痛みや不具合がある場合は早めにお近くの専門医に相談しましょう)。

答えてくれたのは……近良明医師 新潟県新発田市出身。スポーツ医学と肩関節外科が専門の整形外科医として新潟県新潟市に『こん整形外科クリニック』を構える。新潟県バスケットボール協会スポーツ医科学委員長を務める。

[Q]10年ぶりに草バスケを再開することになりましたが、ケガが心配です。

10年ほど前までは、月に2回ぐらいのペースで草バスケをしていたおじさんです。40代から上は60歳までいます。最近みんなで集まる機会があり、コロナが落ち着いたらエンジョイレベルでまたバスケをやろうという話になっていますが、この10年はほとんど運動していない人ばかりです。あくまで遊びのレベルを考えていますが、みんな経験者ですので、始めればそれなりに熱くなるのではないかと思います。それだけにケガが心配です。足が攣ったとか筋肉痛なら笑って済みますが、大きなケガだけは全員しないようにしたいです。

基本的なストレッチは入念にやるつもりで、今からちょこっとやっていますが、膝や足首に大きなケガをしないために、この1、2カ月でできることがあれば教えてください。

[A]現在の状況をセルフチェックしてみるのはいかがでしょうか?

再びみんなとバスケを楽しむ素敵なお話しですね。ご質問をしてくれるぐらい意識が高い方ですので、チームのみなさんと現在の状況をセルフチェックしてみるのはいかがでしょうか?

『バスケ手帳』の一番の特徴で、最も力を入れて作った『セルフチェックとコンディショニングの項目』を利用することをお勧めします 。

セルフチェックは、できれば全部チェックしてもらいたいのですが、ちょっと多すぎる場合には、年代ごとに特に重要なセルフチェック項目を抜き出しております。質問いただいたケースは『障害予防セルフチェック(O-18:男子)』となります。それに続いて、セルフチェックで改善が必要と該当した項目に対応したコンディショニングのページに進み、改善のためのトレーニングを確認することができます。ケガを予防してみなさんとバスケを楽しんでください。

ケガ予防のQ&A
vol.1「オスグッドでの膝の痛み、どんな対処をすべき?」
vol.2「背を伸ばすのに効果のあるメニューはありますか」
vol.3「足首の捻挫がクセになっていますが、治せますか」
vol.4「慢性的に腰が痛く、シュートを打つ時に痛みます」
vol.5「脱臼を繰り返しています。手術すべきでしょうか」
vol.6「成長期の選手がやっておくべきトレーニングは?」
vol.7「プレー中に腰が痛みます、椎間板ヘルニアでは?」
vol.8「小学5年生の息子がシーバー病と診断されました」
vol.9「X脚の選手が膝のケガを予防するには?」
vol.10「すねの内側が痛く、シンスプリントと診断されました」
vol.11「股関節が固くてパワーポジションが取れません」
vol.12「動く時に膝が内側に入り、大ケガが心配です」
vol.13「ブロックに行ったら、相手が頭から落ちてしまいました」
vol.14「相手の肘が当たり、歯が2本折れてしまいました」
vol.15「突き指をした数カ月後に、関節の形や向きが変わった」
vol.16「コロナ禍での練習は、マスクを着用すべきでしょうか」
vol.17「遠征中に足首を捻ってしまい、応急処置を教えてください」
vol.18「壁にぶつかってしまい、肩に痛みと違和感があります」
vol.19「相手と接触して目を切ってしまい、血が出てきました」