「もっと良い判断ができるようになりたい」
現地16日から準決勝とクライマックスを迎えた『FIBAアジアカップ2025』は、日本以外の出場国代表として、昨シーズンBリーグでプレーした選手や今秋開幕する2025-26シーズンからプレーする選手も出場している。
ベルテックス静岡のサイモン拓海は、今大会が初出場となったグアム代表として活躍した。ベンチ入りメンバー10人で大会に臨み、最後は中心選手2人を欠き満身創痍で戦ったグアム代表で、サイモンは全4試合で30分以上プレーし、平均12.3得点5.0リバウンド1.5アシストを記録した。
グアムは日本と同じグループリーグB組で3位に入って決勝トーナメントに進出し、ベスト8決定戦で韓国に敗れた。サイモンは次のように大会を振り返る。
「本当に苦しい大会でした。自分たちのオフェンス、ディフェンスともに遂行力はあまり良くなかったです。ただ、グアム代表にとって初のアジアカップで、最初の目標である決勝トーナメント進出を果たせました。これからも努力を積み重ね、次の大会ではもっと良い結果を残せるように頑張りたい。個人的にはもっと活躍してグアム代表を支えていけるようになりたいです」
グアムはグループリーグ2試合目のシリア戦で、記念すべき大会初勝利を挙げた。しかし、この試合でエースガードのフリオ・クルーズが故障離脱。本職がシューティングガードのサイモンが代役としてポイントガードを務めた。
慣れない役割をこなしつつ平均2桁得点と奮闘したサイモンだが、自身として大きな課題を感じている。「Bリーグの試合と異なり、この大会ではたくさんポイントガードをやりましたが、ターンオーバーなどミスが多すぎました。この経験を生かして、もっと良い判断ができるようになりたいです」
サイモンは今回の経験を静岡に還元し、より幅の広いプレーができる選手になりたいと続けた。「今まで静岡での自分の役割はシュートでしたが、そこに加えてハンドラーもできるようになりたい。10月からのシーズンに向けて、ピック&ロールも使える選手になることを目標にしています」
日本代表の選手たちと同様に、サイモンにとってもアジアのタフな相手との連戦は貴重な経験となった。シューターだけでなくポイントガードもこなした経験をBリーグの舞台でも生かせれば、静岡と本人にとって大きなプラス材料となる。