レブロン・ジェームズ

「今はまだ自分の未来について語る準備はできていない」

現地2025年4月30日、レイカーズの2024-25シーズンが終了した時点で、レブロン・ジェームズは去就を明言しなかった。ファーストラウンド敗退という結果に失望し、現役を続けるかどうかについて「現時点で答えはない。家族や周囲の人たちと話し、『あとどれだけプレーしたいか』と自分自身に問う。決めるのはそれからだ」と語った。

それから約2カ月、レイカーズに残留してNBA23年目を戦うことを決めた。この時40歳のレブロンは、『ルカ・ドンチッチのチーム』へとシフトするレイカーズの一員としてのプレーを受け入れた。

そして現地5月11日、サンダーにセカンドラウンドで敗れるという形で2025-26シーズンが終了した。今回も彼は去就についてこう答えた。「今この瞬間に考えが切り替わるわけじゃない。これからの数週間は、シーズンを通しての出来事を振り返り、頭の中で整理する作業をするよ」

現役引退については「それは君たちが僕に『引退についてどう思いますか』と聞くから答えているだけ。僕から『もうすぐ引退だ』なんて言ったことはないよ。今はまだ僕の未来について語る準備はできていない」

ただし、レイカーズとは契約延長を結んでおらず、退団が既定路線となる。次のシーズンの契約がない状況は、長いNBAキャリアで初めて経験すること。「40歳を過ぎると昔のことは忘れてしまうから、違いを語るのは難しい」とレブロンは言う。「ただ一つ言えるのは、僕はコート上で自分のすべてを出してきた。プレーオフの10試合を通じて、僕とチームメートが集中できるよう全力を尽くした。望んでいた結果に届かなくても『失望のシーズン』なんて思っちゃいない」

「特に今シーズンは、これまでのキャリアで一番経験したことのない『第3のオプション』の役割をある期間はこなし、それから人生で慣れ親しんだエースの役割に戻った。過酷な状況でチームメートが僕をリーダーとして受け入れてくれた。キャリアのこの段階でその経験ができたのは最高だった」

プレーオフが始まる時点で、第1のオプションであるルカ・ドンチッチと第2のオプションであるオースティン・リーブスを欠く非常事態だったが、レイカーズはロケッツを破り、サンダーにもスウィープを喫したものの、持てる限りの力を振り絞って抵抗した。不完全燃焼に終わった1年前よりも、レブロンが感じる充実ぶりはずっと大きいはずだ。

チームメートも彼を愛している。リーブスはレブロンについて「僕にとって彼とプレーすることは『世界のすべて』を意味する」と語った。「ルーキーイヤーで右も左も分からない僕を庇護し、あらゆるチャンスを与えてくれた。コート外で友情を築けたのもうれしい。彼がゴルフにハマったおかげで仲良くなれた(笑)。今日、最後の3ポイントシュートを外した時も『最高のショットだった。顔を上げろ』と言ってくれた。彼の人間性を示す言葉だよ」

ベテランのマーカス・スマートも「レブロンとは戦うのも楽しかったけど、チームメートになるのも楽しかった。AR(リーブス)とルカが戦線離脱した時に、残るメンバーのモチベーションを引き上げてくれたのが彼だった。また一緒にプレーしたいが、しばらくは様子を見るしかない」と語る。

レブロンは今シーズンの自分自身をこう振り返る。「トレーニングキャンプもプレシーズンも不参加で、開幕から14試合を欠場した。こんなことはキャリアで初めてで『かつての自分に戻れるのか?』と不安になったこともあった。それでもコートに戻り、試合のたびに限界を押し上げ、インパクトを残そうとした。毎年NBAに入って来る新人に声を掛け、『プロフェッショナルとは』を示す。その責任を今シーズンも果たしたつもりだ」

レイカーズはドンチッチやリーブスと共存できる条件をレブロンが受け入れるのであれば、大喜びで今シーズンの体制を継続させるだろう。JJ・レディックとロブ・ペリンカGMは、今シーズンの体制を『3人のクォーターバック』と表現し、「このコアメンバーが再び集まることを願う」と語った。

一方で、レイカーズ以上の条件を提示して『生ける伝説』を招聘しようとするチームは複数出て来るはずだ。41歳になってなおレブロンはオフを騒がせるだろうが、まずは彼の中で諸々の整理を付けるのが先だ。