バンブリート復帰で「オフェンスの構築は向上する」
ロケッツの2025-26シーズンは最初から最後までベテラン勢のケガに苦しめられた。開幕前にフレッド・バンブリートが、シーズン途中にはスティーブン・アダムズが、そしてプレーオフではケビン・デュラントが相次いで大きなケガを負い、チームは勢いを削がれた。
優勝争いができる戦力を揃えただけに、プレーオフのファーストラウンド敗退は『失敗』と表現すべきものだが、これだけケガの不運が重なっては仕方ない。デュラントはプレーオフ直前の練習中に膝を痛め、レイカーズとのプレーオフ第2戦に強行出場するも、ケガは癒えておらず彼らしさを発揮できず。エース抜きでチームは2勝を挙げたが、抵抗もそこまでだった。
シーズン最後の会見でラファエル・ストーンGMは「フラストレーションが溜まる残念な結果だった。ケガを差し引いても、このメンバーであればもっと勝ちたかった」と言い、来シーズンに向けて「継続性が武器になる」と語った。
バンブリートは前十字靭帯断裂の大ケガで1試合もプレーできなかったが、常にチームに帯同して彼の穴を埋めるアメン・トンプソンとリード・シェパードの指導に徹した。デュラントが本来の仕事ではないボール運びをするシーンも多かったものの、2人の若手がプレーメークを任され、プレッシャーのかかる場面を数多く経験できたことは今後に繋がる。
シェパードは「負けたのはつらいけど、最高のチームメートに恵まれ、新しい友人もたくさんできた。あらゆる面で向上したし、このオフに磨きたい部分もたくさんある」と語り、トンプソンも「チームに欠かせない選手がケガをする中で、僕を含めた多くの選手がステップアップした。チームを引っ張る責任感が持てるようになったのが収穫だ」と語る。
ストーンGMは「継続性」という言葉を使ったが、ヘッドコーチのイメイ・ユドカもそれを補足するように「欠場していた選手が戻れば、もっと安定した戦い方ができる」と語った。「フロアジェネラルのフレッドを欠いたことでアメンとリードにポイントガードを任せた。難しい部分もあったが、彼らの成長によりケビンやアルピ(アルペラン・シェングン)に過度に頼らなくて済むようになった。これでフレッドが復帰すれば、オフェンスの構築は大幅に向上するし、終盤の競り合いでもっと安定して戦えるようになる」
ロケッツにはトレードに使える資産がたくさんある。それでも、その資産を活用してバンブリートに続く2番手のポイントガードを補強するアイデアをストーンGMは否定した。「リードもアメンも大きく成長した。フレッドは複数のポジションをこなせるので、彼らと一緒にプレーさせられる。昨年はKD(デュラント)獲得という予想外のチャンスに飛び付いたが、そんな選手は滅多にいないからだ。単にポイントガードだからという理由で選手を獲得するつもりはない。ハンドリングやパスが良くても、守備ができない、シュートが打てない選手はNBAにたくさんいる。そういう選手でこのチームが良くなるとは思わないし、それなら現状のメンバーで戦っていきたい」
オフには38歳になるデュラントをどこまで頼りにするのかも問題となるが、それはユドカが「ケビンの出場時間があれだけ長くなるのは当初には計画していなかったことだ。間違いなく彼の負担は減らしたい」と明言した。「チームのために本当によく頑張ってくれたが、年齢を考慮すればプレータイムは減らすべきだ。フレッドやスティーブンが健康であれば、それは可能になる」
デュラント、シェングン、ジャバリ・スミスJr.にアダムス、アメンとシェパードと、主力のほとんどが来シーズンも契約を残している。バンブリートは2500万ドル(約38億円)の契約最終年がプレーヤーオプションとなっているが、今シーズンを全休しただけに残留するだろう。4年目を終えたタリ・イーソンとベテランのドリアン・フィニー・スミスにはトレードの可能性があるものの、ロケッツはラグジュアリータックスを払ってでも戦力を維持し、来シーズンの優勝を目指す構えだ。
シーズン後半には、チームの雰囲気があまり良くない、選手が一致団結できていないという噂が流れた。これについて質問された指揮官ユドカは「日々接している状況と正反対の噂だから笑ってしまうよ」と一蹴した。「選手たちも同じ受け止め方をするだろうね。負けが続いてフラストレーションを溜める時もあるが、チームが結束していない、ロッカールームの雰囲気が悪いと感じたことは一度もなかった」
ストーンGMはこう言った。「面白いのは、この会見にいる記者の誰もそんなことを書いていないということだ。チームが上手くいっていない、そんな話はこのチームに実際に接していない人たちが書いている。つまり、そういうことなのさ」
