「優れたパサーを信頼して走ればボールは出てくる」

現地3月16日、ホークスはホームにマジックを迎えた。現在の東カンファレンスは首位ピストンズからセルティックス、ニックス、キャバリアーズと続くが、その後ろにいるグループは5チームが2.5ゲーム差にひしめき合い、ホークスとマジックもそこに入っている。

試合は序盤からホークスが主導権を握った。集中した守備でイージーシュートの機会を与えず、攻めに回ればチームでボールを回して良いシュートチャンスを作り出す。ホークスを率いるクイン・スナイダーは、「マジックはフリースロー獲得数でリーグトップのチームなので、いかにファウルをせずにチームで守るかがカギだった」と語る。

強度の高いディフェンスをやりつつ、ファウルは極力避ける。第1クォーターにフリースローを5本しか与えなかったのは、その意識が功を奏したからであり、このクォーターで34-21と先手を取ってホークスは試合の主導権を握った。

そんなホークスを引っ張ったのはジェイレン・ジョンソンニキール・アレクサンダー・ウォーカーだ。移籍したトレイ・ヤングに代わってオフェンスの舵取り役を担うジョンソンは、24得点15リバウンド13アシストを記録。「マジックはフィジカルなプレーを得意としているから、そこに当たり負けしないアグレッシブなマインドセットで対抗したのが良かった」と語る。

ジョンソンはこれでシーズン12回目のトリプル・ダブルを記録。攻撃の意思決定を任されてもセルフィッシュなプレーに走らず、得点よりチームオフェンスの活性化を意識し、リバウンドにも労を惜しまない姿勢が、トリプル・ダブル連発に繋がっている。第2クォーター終盤には後方からトップスピードでリムに飛び込む豪快なダンクで観客を総立ちにさせた。指揮官スナイダーは「普段の彼が周囲を生かすプレーに徹しているのを見ているからこそ、あそこまで盛り上がるんだ」と、彼への信頼を語った。

アレクサンダー・ウォーカーは3ポイントシュート9本成功を含むキャリアハイの41得点を記録。NBAキャリア7年目にして初めてスタメンに定着し、思うままに実力を発揮している。彼へのパスでアシストを伸ばしたジョンソンは「今日の彼は最初からリズムをつかんでいたから、僕たちはそれに応えただけだ。毎日努力している姿を見ているから、その成果が出たね」とうれしそうだった。

アレクサンダー・ウォーカー自身は「長いシーズンの中に好不調の波があるものだけど、調子が良すぎて少し怖いぐらいだ。でも、幸せな気持ちでいっぱいだよ」と笑う。「感謝の気持ちを忘れずに、すぐに現実に戻ってこれまでと変わらず努力を続けるつもりだ。今はこうやって褒めてもらえるけど、次の試合でシュートが決まらなければ評価は変わる。だから調子に乗ってはいけない」

第1クォーターに3ポイントシュート5本中3本を決め、14得点を記録。前半だけで24得点を挙げた。「タッチが良かったのは確かだけど、意識しすぎることなく正しいプレーを続けようと思っていた。ハーフタイムにスタッツも見たけど、後半が始まる時には意識から切り離したよ」

「スペースを上手く取り、しっかり走ること。ジェイレンのような優れたパサーを信頼して、その視界に入るようにスペースに走ればボールは出てくる。あとは自分に自信を持って打つだけだ」

ホークスはこれで10連勝。プレーオフ戦線からすでに脱落したチームとの対戦が多く楽なスケジュールではあったが、アレクサンダー・ウォーカーは「NBAに弱いチームなんてないし、楽な試合もない。でも、この試合はプレーオフを争うライバルとの重要な試合だった。プロとして正しい戦い方をして、しっかり成長している姿を見せられたと思う」と胸を張る。

指揮官スナイダーはこう語った。「10連勝は通過点に過ぎない。勝つのは素晴らしいことだが、高いレベルで競争する中でチームが成長していくことに意味がある。あと1カ月、この調子で向上していきたい」