今シーズン30回目のトリプル・ダブルを記録
現地3月27日、ナゲッツはバックスを127-117で破った。ヤニス・アデトクンボとデイミアン・リラードが揃って欠場したバックスに対し、ナゲッツはニコラ・ヨキッチが5試合ぶりに戦線復帰し、39得点10リバウンド10アシストのトリプル・ダブルの活躍を見せた。
直近の5試合では2勝3敗と苦戦は免れなかったが、ヨキッチが戻れば話は別だ。ヨキッチは第1クォーターから12得点2アシストとオフェンスを力強く牽引した。スキルとバスケIQで勝負する彼には珍しく、トップ・オブ・ザ・キーでハンズオフのフェイントから一瞬の加速でブルック・ロペスを抜き去り、そのままダンクを決めるシーンもあった。ナゲッツのヘッドコーチであるマイケル・マローンはこの場面を引き合いに出し、「ニコラのあんなプレーが見られるなら、これからは10日間の休みをちょくちょく与えないとな」と冗談を言った。
「左足首に痛みがあったんだけど、休んだおかげで良くなった。コンディションが回復して楽しくプレーできたし、試合にも勝ててハッピーだよ」とヨキッチは言う。彼はケガの少ないプレーヤーで、直近の3シーズンの246試合のうち222試合に出場している。多少のケガがあっても試合に出続け、その代わりに身体能力を必要とするプレーを減らす調整を自分で行う。
そのヨキッチが5試合連続、11日間の休養を取った。「僕は基本的に試合に出続けるタイプだし、何と言うかその、僕がいないとチームは攻撃面でも守備面でもちょっと変わっちゃうから、それをただ見ているのは辛かった。だけど、左足でジャンプできない状態で、自分のやりたいプレーができないストレスもあった。休養はコーチ陣の判断だけど、それは正しかったと思う。100%とは言わないまでも、前よりずっとずっと良くなったよ」
ただ、マローンが大喜びしたダンクは休養のおかげではないと言う。「あれは右足で踏み切っていたから。でも、あのプレー判断ができたのは思うように動けるようになって気分良くプレーできていたからかもしれない」
この1カ月間、ナゲッツは9勝9敗と苦戦もあったが、過去に大きなケガをしているジャマール・マレーとマイケル・ポーターJr.、今シーズンはケガが相次いだアーロン・ゴードン、そして今回はヨキッチと、主力に随時休養を与えてきた。比較的スケジュールも楽なレギュラーシーズン残り8試合で主力を揃えて戦い方を確認し、プレーオフへと向かう。
開幕当初のナゲッツは選手層に大きな課題を抱えていたが、レギュラーシーズンを戦う中で若手に経験を積ませ、ラッセル・ウェストブルックをチームに馴染ませ、チーム力を大きく上げてきた。ヨキッチを始め主力が揃ってコンディションを取り戻す今、プレーオフへ向けた期待は高まる。