デズモンド・ベイン「結局のところ僕らみんなの責任」
テイラー・ジェンキンス解任という衝撃のニュースから一夜明けて、グリズリーズはホームでレイカーズと対戦し、127-134で敗れた。第2クォーター序盤に最大20点のビハインドを背負い、そこから立て直して接戦へと持ち込んだが、最後はオースティン・リーブス、レブロン・ジェームズ、ルカ・ドンチッチを擁するレイカーズのクラッチ力に屈した。
長期政権を築き、チームを成功に導いた指揮官の解任に、選手たちは動揺を隠せなかった。実際、チームは問題を抱えていた。プレーオフ進出は確実な状況にあるが、上位チームとの戦績は極端に悪く、直近の5試合の遠征で4敗を喫していた。チーム内の不協和音も噂されていた。
ザック・クレイマンGMはこの判断について「成績にもロスターにも私が責任を負う。これがチームにとって最善の決断だと考えている」と語ったが、ジェンキンス解任の理由、さらに「なぜこの時期なのか」という核心に触れようとはしなかった。
クレイマンGMが「選手たちに事前に知らせることはなかった。すべて私の決断だ」と語った通り、この解任劇は選手たちにとって寝耳に水だった。ジャ・モラントは「寝てたらみんなから電話がかかってきて、『ネットを見ているか?』と言うから、また僕が何か批判されているんだと思った」と語り、「予想できない事態にただただ衝撃を受けた。難しいのは、すぐに頭を切り替えてレイカーズと戦わなきゃいけなかったことだ」と続けた。
レイカーズ戦が行われた現地3月29日、モラントとデズモンド・ベイン、ジャレン・ジャクソンJr.は朝早くから集まった。そうせずにはいられなかったからだ。ベインはこの会合についてこう説明した。「僕は2人にありのままの感情を吐き出させようと思った。僕もそうだ。何も隠さず、言いたいことはすべて言ったよ。そうすることで前に進めると思ったからだ」
「厳しいことだよ」とモラントは言う。彼がルーキーだった2019-20シーズンから、ジェンキンスはグリズリーズを率いていた。「僕がここに来てかなり経つけど、ずっと彼の下でプレーしてきた。コーチ交代は初めて経験するし、この時期だからこそすぐに順応しなきゃいけない。だけど、それもNBAのビジネスの一部であり、やらなきゃいけない」
おそらく、彼らはジェンキンスの更迭に同意していない。ジャクソンJr.がルーキーイヤーをJ.B.ビッカースタッフの下で過ごしたことを除けば、彼らはジェンキンスの下でプレーし、成長してきた。レギュラーシーズン終了まであと2週間。他のどのチームも、大なり小なり問題は抱えているが、すべてをご破算にしかねない指揮官交代をこの時期には行わない。
ただ、グリズリーズのリーダーである彼らが不満を持っていたとして、それを表に出してしまえばチームは本当に空中分解してしまう。ベインが言えるのはここまでだった。「彼は批判から身を守ろうとしない男だ。素晴らしいゲームプランを与えてくれたのに、僕らは必要なレベルで遂行できなかった。こういう場合に責任を取るのはコーチだけど、結局のところ、僕らみんなの責任なんだ」