スティーブ・カー

写真=Getty Images

キングスがウォルトンを招聘するとの噂も

2018-19レギュラーシーズン終了から2日後、レイカーズはヘッドコーチのルーク・ウォルトンを解任した。

NBAでは、結果を残せなければ、選手も指導者も職を失う。そのことを理解しつつ、ウォリアーズを率いるスティーブ・カーは、元同僚のウォルトンの解任を残念がった。

4月12日の練習後、ウォルトン解任について聞かれたカーは「彼ら(レイカーズ)は、NBAでベストな人間の一人を失った」と語った。

「彼らは、私が今まで会った中で誰よりも試合について理解している人間を失った。選手が信頼し、この人のためならプレーしたいと思える指導者を失った。だが、彼も我々と同じように、周囲の状況次第の立場にあった。ルークの気持ちは理解できる。私は、今の状況に身を置けていて恵まれている。日々、球団を安定させてくれる人々がいる環境にいられて恵まれている。このポジション、環境を与えられている私は幸運だ。こういうことは、NBAではあまり起こらない」

「ルークの件は残念でならない。ただNBAでは、その時の情勢、球団の力、機運によるところが大きい」と、カーは言う。

「全てが整っていないといけないんだ。もしレイカーズのケースのような事態になれば、真っ先に割を食うのは、たいてい指導者だ」

ウォルトンは、2014年からウォリアーズで2年間カーのアシスタントを務めた。チームが73勝9敗を記録し、NBAの年間最多勝利記録を更新した2015-16シーズンには、腰の手術による影響で療養しなければならなかったカーに代わって開幕から指揮を執った。その実績が高く評価され、2016年の夏に現役時代に所属したレイカーズのヘッドコーチに就任したが、チーム再建という仕事を全うできなかった。

カーは、もしウォルトンがプレーオフ期間中にチームを訪問するのなら、歓迎すると話した。

「ブレ(ウォルトンの妻)が彼を家から追い出すかもしれないな」とジョークで笑いを取ったカーは、こう続けた。

「もし彼が来るのなら、一緒に出かけたりするだろう。だが、今シーズンはルークにとってクレージーな1年だったはずだ。少し仕事から離れて、家族と一緒に休暇を過ごす必要があると思う。それから、次に何をするか見つければいい。言うまでもなく、我々はルークの大ファンだよ」

ウォルトンの今後については、デイビッド・イェーガーを解任したキングスが招聘する可能性が噂されているが、カーが言うように、激動のシーズンを終えたばかりの今は、少し休養を取るべきだろう。英気を養い、再び現場に戻ってきてもらいたい。