デビン・ブッカー

攻撃ではブッカー、守備ではシャリッチが勝利の立役者に

セブンティシクサーズをホームに迎えたサンズは、第3クォーター終盤にセカンドユニットの差でリードを作ると、ここから盤石のゲーム運びで120-111の完勝を収めた。これでサンズは5連勝。激戦の西カンファレンスで4位と好位置につけている。

シクサーズはエースのジョエル・エンビードが35得点を挙げたが、サンズのデビン・ブッカーはこれを上回る36得点をマーク。ブッカーは前半こそベン・シモンズのサイズを生かしたマークに苦しんだものの、後半はチームが彼にスクリーンをかけてシモンズのマークを引きはがしたことで得点ラッシュを生み出した。

シクサーズの指揮官、ドック・リバースもブッカーの勝負強さにはお手上げといった様子で「タフショットでも決めてくる男」と表現。スイッチをうながされてブッカーにやられるケースの多かったダニー・グリーンは「僕がいくつか簡単な得点を許してしまい、それで彼を調子に乗せてしまった。もっとフィジカルに、激しく当たるべきだった」と悔やむ。一方でシモンズは「前半はブリッツが効いたしディフレクションも多かったけど、後半は相手のシュートが落ちるのを待つようになってしまった。もっとディフェンスでアグレッシブに、こちらから仕掛けていかないと止められない」と振り返った。

ブッカーは言う。「これが僕が求めていたものだ。毎晩毎晩、高いレベルで戦いたいと願っていた。この5年間ずっと頭を低くして、こんな時が来ると自分に言い聞かせてながらプレーしてきた。そのことはあまり振り返りたくはないけどね」

もっとも、ブッカーがアグレッシブに仕掛け、難しいシュートも沈めて大量得点を挙げることはサンズにとって驚きではない。彼がいう『この5年間』もそうだった。サンズが勝てるようになったのは、他の部分で大きな向上があったからだ。シーズンを通して見えているのはチームを引き締め、特にクラッチタイムの試合運びで卓越な能力を見せるクリス・ポールの存在。そしてこの試合では接戦の中で貴重なリードを作り出したセカンドユニット、中でも勝負どころでエンビードを抑えたダリオ・シャリッチの働きが大きかった。エンビードとシクサーズで2シーズン一緒だったシャリッチは「彼がどんなプレーをするか、どのポジションを好むかは分かっていた」と語る。ベンチスタートではあったが20分で15得点、さらには4スティールとエンビードのポストアップを封じた。

シャリッチについてブッカーは「誰を相手にしても引き下がらない男」と言い、クリス・ポールは「正しいプレーを選択できる選手」と表現する。そのシャリッチはケガ明けで約1カ月ぶりの復帰戦だったが、勝負どころでエンビードを相手にクレバーなディフェンスを見せ、シクサーズの反撃の力を削いだ。

シャリッチだけでなくジェイ・クラウダー、キャメロン・ジョンソン、イートワン・モアにキャメロン・ペインと、ベンチから出た選手がそれぞれ貴重な働きを見せ、先発メンバーが休んでいる間にリードを作り上げた。ブッカーが孤軍奮闘するも負けが続いていた過去とは明確に異なるチームの姿が、今はある。とりわけ、ケガ人が戦線復帰した今は選手層を生かした戦い方ができている。

ブッカーが「僕らの選手層はすごく分厚くなっている。15人全員が戦えるチームだ。すごく良い感じだよ」と誇るサンズの勢いは、しばらく収まりそうにない。