エース頼りのバスケットからの脱却を目指す

日本人エースとしてチームを牽引した岡田侑大が島根スサノオマジックに移籍し、3シーズンにわたってチームを指揮したロイ・ラナヘッドコーチも退団。チームの中核を刷新することになった京都ハンナリーズは、Bリーグのヘッドコーチとして申し分のない実績を持つ伊佐勉をヘッドコーチに招聘した。昨シーズンはディフェンスレーティング(100ポゼッションあたりの平均失点)がリーグでワースト2位という結果に終わったが、今シーズンはB2のスティール王に昨シーズン輝いたホール百音アレックスを迎え入れ、ディフェンスに定評のある川嶋勇人ともに改善を目指す。

オフェンス面ではこれまでは岡田を中心とした攻撃を構築してきたが、今シーズンはボールムーブを増やし、どのポジションからもシュートを狙うバスケットを展開することが予想される。外国籍選手のリバウンド力のポテンシャルは高く、オフェンスリバウンドにも強い渡辺竜之佑らがいることで、シューターの古川孝敏や3ポイントシュート成功率を上げてきている前田悟らが思い切りよくシュートを打っていくことができれば、これまでと違った的を絞らせないバスケットが展開されるだろう。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月30日時点のもの

澁田怜音はこれまでバックアップガードとしての役回りだったが岡田が抜けた今シーズンは、ゲームコントロール重視のポイントガードとして真価が問われる。前田悟も京都でプレーを重ねるごとにスタッツの向上がしており、チームに欠かせない存在となってきている。エースプレーヤーにつけるホール 百音 アレックスとインサイドを支配できるチャールズ・ジャクソン、得点源となるアンジェロ・カロイアロと攻守でバランスの取れたランイナップを揃えた。

所属選手一覧

※掲載内容は9月30日時点のもの

【キープレーヤー】

アンジェロ・カロイアロ
京都で3シーズン目を迎えるカロイアロは昨シーズンに全60試合に先発出場をし、平均17.5得点、7.8リバウンド、4.2アシストを記録してオールラウンドな働きを見せた。3ポイントシュートも成功率38.0%と高く、外角からも攻められる万能フォワードとして、今シーズンもチームの中核を担う。

【若手選手】

小川麻斗
千葉ジェッツからレンタル移籍で加入したポイントガード。前線から仕掛けるプレッシャーディフェンスを武器に、チームのトーンセットを任せられるプレーヤーとなるだろう。学生時代に基盤を作り、千葉Jでアップデートしたトランジションオフェンスでチームを牽引していく。

【新加入選手】

ホール 百音 アレックス
B2の青森ワッツでは3シーズンにわたって全試合に出場し、昨シーズンはすべての試合で先発出場を果たした成長著しいプレーヤー。スタッツもシーズンを追うごとに向上しており、昨シーズンはスティール王にも輝いた。外国籍フォワードにも当たり負けをしない体格を持ち、ディフェンス面での貢献が期待される。