最後の全国大会出場の機会を逃すも、皇后杯を勝ち抜く
本日1月5日からスタートした皇后杯ファイナルラウンドには、四日市メリノール学院、福井工業大学附属福井、福岡大学附属若葉と高校勢から3チームが出場している。年末に行われたウインターカップで、四日市メリノール学院は2回戦で精華女子に、福井工大福井は3回戦で桜花学園に敗れたが、ともに全国で勝利を挙げて優勝候補に挑戦した。
その一方で福岡大学附属若葉はウインターカップ出場を逃している。太田妃優、猿木心和、鈴木瑚香南と3人のアンダーカテゴリー代表選手を擁しながら、レベルの高い福岡県予選に阻まれて全国大会に出場できない3年間となった。昨年秋、彼女たちにとって最後のチャンスだったウインターカップ予選では、受験でベストメンバーが組めなかったことも影響して東海大学付属福岡に敗れ、精華女子を撃破して得失点差の勝負に持ち込むも、全国大会出場は果たせなかった。
普通ならここで彼女たちは引退だが、今回は皇后杯が残っていた。九州での争いとなったセカンドラウンドで、クラブチーム、大学、実業団チームを次々と撃破し、ファイナルラウンド出場を勝ち取った。
キャプテンの太田は「11月3日にウインターカップに行けないことが決まって、次の週はみんな落ち込んでいたんですけど、まだブロックリーグも皇后杯も残っていたので気持ちを切り替えられました」と語る。
その後に皇后杯ファイナルラウンド進出とU18日清食品ブロックリーグの全勝優勝を決めた福岡大学附属若葉の選手たちは、年明けの皇后杯ファイナルラウンドに向けて練習を続けた。
ウインターカップは「見れませんでした」と太田は言う。「他のチームにいる友達を応援したい気持ちもあったのですが、自分たちが目標としていた舞台、立てていたかもしれない舞台がウインターカップだったので、やはり複雑な気持ちがありました」
前述の3人に高木楓夏と小坂瑞希を加えたスタメンは全員3年生。上のカテゴリーとの対戦となる皇后杯のセカンドラウンドは格上への挑戦で、負けたら帰省するつもりだったが、勝ち上がったことで引退は年明けまで伸びた。
「対等な立場として勝つつもりで全力で戦います」
こうして迎えた今日の皇后杯ファイナルラウンドで、若葉は北海道ブロックを勝ち上がった北翔大と対戦した。立ち上がりは速攻を連発してリードしたものの、北翔大もハリーバックを徹底して若葉の速い攻めを防ぎ、フィジカルの優位を生かしたポストプレーと3ポイントシュートというメリハリある攻めで逆転する。しかし、北翔大のアジャストに対して若葉もアジャスト。相手のゾーンディフェンスに積極的なドライブを仕掛け、ファウルを誘うことで相手の出足を鈍らせて主導権を奪い返した。
若葉の3ポイントシュートは30本中成功わずか5本と低調だったが、フィジカルで勝てていないにもかかわらずどの選手もペイントを攻める意欲を見せ、フィニッシュで高いスキルを発揮して得点を重ねていく。第2クォーター終盤に逆転すると、第3クォーターを26-13と突き放し、最後は時間をコントロールしながら下級生も使って86-70の快勝を収めた。
太田はシュートが低調だったことを反省しつつも「あまり良い勝ち方ではなかったかもしれませんが、ペイントタッチの回数、リバウンド、バスケット・カウントのように攻めてファウルをもらうことが多く、相手のゾーンをしっかり攻めることができました」と手応えを語る。
スタメン全員が2桁得点を記録するバランスの良い攻めが機能。特に高木は小兵ガードながら果敢なアタックを繰り返し、多少バランスが崩れてもシュートをねじ込んで21得点、さらには8リバウンド8アシストを記録した。
印象的だったのは試合中の選手たちの表情だ。ウインターカップを目標としていた時期は、全国大会出場へ最後のチャンスとあって選手たちは気持ちに余裕がなく、自分で自分を追い込んでいた感があった。それでもこの皇后杯ファイナルラウンドでは、2桁のビハインドを背負う展開でも選手たちはプレーが途切れるたびに笑顔を見せ、お互いに励まし合い、次のプレーへと向かった。
「もう最後ということもあって、池田(憲二)先生も私たちも『しっかり楽しんで』と声を掛け合っています。実際は緊張もありますが、楽しむことがベースになっているので、ミスがあっても落ち込むのではなく声を掛け合って前向きにやろうという雰囲気になっています」
池田コーチは「ウインターカップ出場を逃したのは残念ですが、精華女子に勝てたことが本当に大きかった。タイウォ(留学生のアキンデーレ タイウォ・イダヤット)が100%の本気を出す精華女子に競り勝ち、選手たちに自信がつきました」と語る。
こうして彼女たちは明日、アイシンウィングスと対戦する権利を勝ち取った。選手たちにとって渡嘉敷来夢のようなWリーグのスター選手はあこがれの存在だが、「自分たちも同じ舞台に立つのでリスペクトは一回忘れます。対等な立場として、勝つつもりで全力で戦います」と太田は意気込みを語った。
彼女たちにとって、皇后杯は負けたら引退だが、思いがけず手に入ったチャンス。最後まで楽しんで、自分たちのバスケを貫く構えだ。
大学生相手にトリプルダブルに迫る衝撃スタッツを残した高校生ポイントガード💥💥
21得点9アシスト9リバウンドでファイナルラウンド1回戦突破!明日は #Wリーグ アイシンウィングスとの対戦へ挑む!!
福大若葉高#6 高木 楓夏(160cm)
21 PTS|9 AST|9 REB|2STL
【vs 北翔大学】#皇后杯バスケ… pic.twitter.com/nGRXR0Dg8E— 日本バスケットボール協会(JBA) (@JAPANBASKETBALL) January 5, 2026

