フランツ・バグナー

ジェイレン・ブラウン「次の試合は荒れる気がする」

現地4月25日、マジックが本拠地キア・センターに舞台を移してのファーストラウンド第3戦で、セルティックス相手に初勝利を挙げた。フランツ・バグナーが32得点7リバウンド8アシスト、パオロ・バンケロが29得点6リバウンドと、オフェンスでは両エースの活躍が目立ったが、激しいディフェンスを武器とするマジックのバスケが、前年王者セルティックスをわずか93得点に抑えた結果の勝利だった。

49-59と10点ビハインドで迎えた後半開始から4分足らずでマジックは逆転に成功。そのまま19-4のランで一気に突き放す。24-11と圧倒した第3クォーターを、バグナーは「第3クォーターは完璧だった。本当に強力なオフェンスを持つチームを11点に抑えたんだからね」と語る。

その後のマジックはわずかな差であれリードを保ち、第4クォーター残り2分半で一度は追い付かれたが、バグナーの連続得点で突き放した。

試合を通じてマジックのディフェンスは強度が高く、加えて選手間の連携も取れていた。セルティックスの武器である3ポイントシュートを27本しか打たせず、成功率は33.3%に抑えた。

マジックのディフェンスに特に苦しめられたのはジェイレン・ブラウンで、19得点を挙げたものの6つのターンオーバーを記録し、強度に対抗しようとしてオフェンスファウルを取られるなど終始リズムに乗れなかった。「相手のフィジカルなプレーがすべてだった」とブラウンは言う。

第2クォーターに転倒した際、左手の人差し指を脱臼。応急処置だけでプレーを続けたが、ブラウンは「まだ9本あるから大丈夫」と、ケガを言い訳にしようとはしなかった。それでも、判定への持論とともに不穏な言葉も口にしている。

「プレーオフだからフィジカルな試合になるのは理解できるが、こちらがフィジカルに行くとファウルになる。フィジカルなプレーやハンドチェックを許容するならジャッジは一貫しているべきだ。次の試合は荒れる気がする。向こうが仕掛けてくるなら僕らも引きはしない」

しかし、これがマジックの戦い方だ。バグナーは「シーズンを通して続けてきたこのプレースタイルは、僕たちに完全に馴染んでいる。集中して高い強度でプレーし続けたチームが試合に勝つし、シリーズを制すると思っている」と語る。

「あとは、どちらがより強く勝ちたいと思っているかだろう。僕たちは勝ちたいし、そのために何をすればいいのか理解している。今日の僕らはセルティックス以上にアグレッシブで、戦う気持ちが出ていたと思う。次の試合でも同じものを見せるつもりだ」