20分以上出場でターンオーバー1つと安定したプレー
4月25日、琉球ゴールデンキングスはアウェーで島根スサノオマジックと対戦。ペイント内の得点で50-18とゴール下を制圧し、97-82と快勝している。
試合の立ち上がりから琉球はジャック・クーリー、アレックス・カークのツインタワーを起点に、小野寺祥太、脇真大と日本人選手も積極的なインサイドアタックを仕掛けて効果的に得点して、主導権を握る。
前半の最後から後半の立ち上がりにかけ、島根に連続3ポイントシュートを決められ肉薄されるが、ここでもフィジカルの優位を生かしたゴール下での得点で悪い流れを断ち切った。また、20得点のケヴェ・アルマを筆頭に7人が8得点以上とバランスの取れたオフェンスで、島根に的を絞らせないことで、終始リードを保つ磐石の試合運びだった。
大黒柱の岸本隆一が戦線離脱したことを受け、ルーキーである崎濱秀斗の注目度は増している。2試合連続で先発という出場機会を得て、23分17秒のプレータイムで2得点1リバウンド1アシストを記録。スタッツは地味でもターンオーバーは1つだけ。留学先のアメリカから帰国し、1カ月前にチームに合流したばかりであることを考えれば申し分のない内容だ。
琉球の桶谷大ヘッドコーチも「まずターンオーバーをしない。プレスに来られても落ち着いて対処できる。空いているところが見えていて、自分で行くべきところはドリブルし、ディフェンスが来たらパスをさばくことができる素晴らしいガードです」と、ハンドリングスキルの高さと19歳らしからぬ落ち着きを評価する。
ただし崎濱本人は、「ターンオーバーをしないことを一番に心がけていますが、今日のターンオーバーは1つでしたけど、やってはいけないものでした」と厳しい評価だ。
福岡第一時代の崎濱は、爆発的な得点力も魅力だったが、琉球ではまだその持ち味を発揮できていない。この試合のフィールドゴールは6本すべて失敗。その大半はチームオフェンスが上手くいかずに仕方なく打ったもので、シュートアテンプト自体が少ない。
崎濱は「今一番に求められているのはディフェンスです」と語るとともに、「アメリカではピック&ロールなどで高校時代と全く違ったバスケットボールをしていたので、今は早く自分の感覚を取り戻したいです」と続ける。
「エナジーが足りていないのは反省すべき点」
桶谷ヘッドコーチは、「リズムに乗れたらシュートは入ると思いますが、今は乗りきれていない。セットプレーの最初で誰をどう使うかなど一瞬の判断が遅れることでリズムが悪くなる。そうしてアドバンテージを見つけられず無理にシュートを打つ場面がほとんどでした」と、ルーキーの直面する課題について語るも、「自分のリズムの時はどんどんシュートを打ってほしいです」と積極的に打つことにゴーサインを出している。
これで崎濱は、4月20日の長崎ヴェルカ戦から3試合連続で主力の一員としてローテーション入りし、得点面で本領発揮といかなくても加入早々のルーキーとしては申し分のないパフォーマンスを披露している。
それでも彼自身は年齢や途中加入であることを言い訳にしようとはせず、「勝つことがすべてです。ここで貢献できなかったらこのチームに来た意味がない」と語り、上々のスタートを切っているにもかかわらず「この2試合は情けないプレーばかりで、しっかりと切り替えていきたいです」と続ける。
印象的だったのは試合終了のブザーがなった直後にもかかわらず、佐々宜央アソシエイトコーチとすぐに話し込んでいたことだ。この時の会話について崎濱は、「佐々コーチはミスのことは気にしていなくて、エナジーが全然足りないと言ってくださいました。そこは自分も反省すべき点と思っています」と明かす。
崎濱のエナジー全開のプレーとは、すでに披露している激しいディフェンスに加え、オフェンスでも積極的にリングを見てアタックしていくこと。そうしたプレーを見せるため、周囲の称賛の声をあえてシャットアウトし、自分に厳しいハードルを課している。岸本隆一を欠いてチャンピオンシップに臨む琉球で、崎濱はすでにチームに必要な戦力として大きな期待を受けるに相応しいプレーを見せている。
これが19歳の技術!?
恐るべき #崎濱秀斗 の緩急&スピード🔥
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— バスケットLIVE (@BASKETLIVE_JP) April 26, 2025