指揮官「普通にやったら負ける。ただ、勝機はあり悲観的になる必要はない」
秋田ノーザンハピネッツは5月13日、チーム初のチャンピオンシップとなる琉球ゴールデンキングスとのクォーターファイナル1試合目に挑んだが60-74で敗れた。
試合は第2クォーター終盤から琉球に流れをもって行かれ、第3クォーターを終えて12点のリードを許してしまう。第4クォーター序盤、田口成浩の連続得点で4点差にまで詰め寄るが、その後はオフェンスが停滞して黒星スタートなった。
今シーズン、秋田と琉球はレギュラーシーズンでの対戦はないが、昨年12月1日の天皇杯4次ラウンドで対戦した時には69-101と大敗を喫している。だからこそ指揮官の前田顕蔵は、「今シーズンはプレシーズン、天皇杯とこてんぱんにやられていたので、それを考えるとかなり戦えています。そして、もっとできるのが僕の印象です」と明るい兆しを見いだしている。
「試合を通してリバウンド、相手のプレッシャーに対してうまく攻められなかった部分はあります。ただ、チームとしての課題自体は明確であって、そこをしっかり修正することができればチャンスがあると思えた試合でした」
「普通にやったら負けると思っています。そんな甘い勝負ではなく、自分たちが成長しないと勝てないです。ただ、勝機はあると思っています。全く悲観的になる必要はないです」
「3ポイントシュートに拘るのではなく、ドライブを増やして最終的に打てたらいい」
この試合、秋田の中で目立ったパフォーマンスを見せたのはベンチスタートからチームトップとなる13得点と2アシスト2スティールを挙げた川嶋勇人だ。
秋田の大きな武器である3ポイントシュートを抑えようと外を強く意識する琉球ディフェンスの隙を突いてピック&ロールからアタックし、高確率でミドルシュートを沈めた川嶋は、こう試合を振り返る。「ディフェンスのゾーンの部分など、もっとクリアにしなければいけないところがあります。オフェンスに関しては全員がアグレッシブに攻めていかないと琉球さんのディフェンスを崩せないと思いました」
今日の第2戦、秋田が勝つには初戦で18本中4本成功と不発に終わった長距離砲の立て直しが大きな鍵となる。だが、川嶋は試投数を増やすことが重要ではなく、しっかりとチームオフェンスで崩して打てる状況を増やすことが大事だと強調する。「簡単に打たせてもらえないとは、僕らの中にもありました。3ポイントシュートを打つことだけに拘るのではなく、ドライブなどを増やしていき最終的に打てたらいいと思います」
ワイルドカード下位と8番目でチャンピオンシップへの切符をつかんだ秋田にとって、リーグ最高勝率の琉球は格上の相手なのは否めない。ただ、それでも前田ヘッドコーチの発言のように、第2戦での逆襲へ手応えを得ることもできた。
今日でシーズンを終わらせるつもりはない川嶋は力強く語る。「前に対戦した2試合はぼろ負けの状態でしたが、今はみんな戦えると思っています。明日はやっちゃいます」
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