ヒートに感謝「出場を認めるのは簡単なことではない」

ニコラ・ヨビッチは、2022年のドラフト1巡指名でヒートに加入した。ここまで派手な活躍こそないが、着実に成長している。昨シーズンは46試合の出場に留まったが平均10.7得点、3.9リバウンド、2.8アシストと出場した試合では主力を担った。

22歳の伸び盛りの若者は、「ここまで精力的に練習を重ねています」と母国セルビアの地元メディア『Meridian Sport』に語っている。「ヒートのシーズンはかなり早くに終わってしまったので、個人トレーニングを長く続けてきました。プレーオフに出られたのは僕たちにとって本当に重要でしたが、5月5日からトレーニングを続けていて、休みは7日間しかとっていないです。だからすでに疲れていますが、もう準備はできています」

今夏、ヨビッチはセルビア代表として『FIBA ユーロバスケット 2025』に出場予定だ。『FIBA ワールドカップ 2023』、『パリオリンピック』にも出場と代表の常連となっており、今回は中心選手としてより大きな期待が寄せられている。

ヨビッチは「いつも興奮しています。僕はこれらの大会に出場するために活動しています」と代表への高い忠誠心を語る。「ユーロバスケット、ワールドカップ、オリンピックと代表で主要大会に出場することはキャリアにおける頂点です。僕にとってはどの大会も同じように重要で、いつものように最高の結果を残すため、ベストのプレーができるように取り組みます」

ヒートにとってヨビッチは重要な戦力だ。シーズン開幕前にタフな日程を戦うことは、故障のリスクを高めるだけでなく、開幕へ向けたコンディション調整も難しくさせる。特に過去2シーズン連続で46試合出場に留まっているヨビッチであればなおさらだ。

ヨビッチも「チームにとって出場を認めることは、他のNBAチームと同じく簡単なことではないです」と、ヒートへの感謝を強調する。ただ、ヒートはオフの代表活動に寛容であり、そこにはかつて在籍していたゴラン・ドラギッチの存在が影響していると続ける。「偶然かつ幸運にも僕は、ゴラン・ドラギッチがいたヒートの一員です。チームの人たちが言っているように、ドラギッチがはスロベニア代表で国際大会に出場すると、より良い状態で戻ってきていました」

8月末から始まるユーロバスケット2025に出場することは肉体面で少なからず負担となるが、「セルビア代表としてプレーさせてもらえるのは、僕にとって光栄であり喜びです」と語るように、ヨビッチにとって大きな意味を持つ。充実した代表活動を過ごすことで新シーズンへ弾みをつけてもらいたい。