ペイトン・プリチャード

昨シーズンはシックスマン賞を受賞

ドリュー・ホリデーは昨シーズンまでの2年間セルティックスに在籍。2023-24シーズンのNBA制覇に貢献するなど主力として活躍したが、今オフにおけるサラリーキャップ削減のチーム方針によってトレイルブレイザーズに放出された。

ホリデーはオールディフェンシブのファーストチーム、セカンドチームにそれぞれ3度選出されているリーグ屈指の守備職人。セルティックスはジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンにデリック・ホワイトとリーグ随一のタレント集団だが、ホリデーが練習で守るのが最もタフだったと感じたのは彼らではなかった。

トークショーの『Run It Back TV』に出演したホリデーは、「ペイトン(プリチャード)かもしれないね」と語った。「練習でフルコートのドリブルをしなければいけないメニューがあった。それがペイトン相手だと、本当に大変だった。スピード、ハンドリングともに優れているし、床につくギリギリのところでドリブルをついて身体を寄せてくる。そして急にストップできるし、彼はすごいよ」

27歳のプリチャードは昨シーズン、80試合出場で平均14.3得点、3.8リバウンド、3.5アシストを記録。ベンチスタートながら3ポイントシュートを武器にした爆発的な得点力を披露し、シックスマン賞を受賞した。2020年のNBA入りからこれまでベンチ要員だったが、今シーズンはホリデーの移籍もありキャリア初の先発起用が有力視されている。

セルティックスはテイタムが昨シーズンのプレーオフでアキレス腱断裂の重傷を負い、シーズン全休が濃厚となっている。また、クリスタプス・ポルジンギスはホリデーとともにサラリーキャップ削減のためにトレードで放出された。

ホリデーとのトレードで獲得したアンファニー・サイモンズは、プリチャードとポジションが被るコンボガード。ここ3シーズンで平均20得点以上を挙げているスコアラーだが、セルティックスは今シーズンが契約最終年の彼を中長期的な戦力として見ておらず、少なくとも来年2月のトレード期限までに放出すると予想されている。

このような背景で、ブラウン、ホワイトに続く存在として大きな期待を寄せられているプリチャード。守備の名手ホリデーも苦戦したオフェンス力でさらなるステップアップを果たせるかどうかは、セルティックスの今シーズンの行方に大きな影響を与える。