ニュージーランド代表

アップテンポな打ち合いを好み、予選では平均92.6得点

ニュージーランドは予選で8勝2敗、フィリピンやレバノンと同じになったグループ首位で突破しました。10代の選手も試す余裕もあり、実に32人もの選手を起用してチーム作りを進めながら、勝利もつかみ取る戦いを見せました。NBAプレーヤーは不在でも、特定のエースに頼ることなくバランス良く得点を奪っての平均92.6得点はチーム力の高さを感じさせます。

ラグビーの強豪国らしいフィジカルの強さを武器に、どこからでも点が取れるオフェンス力で前回のワールドカップは平均得点で首位となりました。近年はNBAのドラフト候補となる10代の若手有望株がニュージーランドのチームでプレーするなど、世界レベルで通用するオフェンスを日常的に経験しており、個人能力を発揮しやすいアップテンポな打ち合いを好む傾向がある国です。

その一方でディティールには甘さも残ります。先日の強化試合では日本代表が3ポイントシュートで打ち勝ったように、スピードに振り回され、カバーが間に合わないことが多く、ディフェンスに課題があります。この課題を解決するよりもオフェンス力で解決する意識が強いだけに、見ていて楽しい派手な打ち合いで勝利を目指してくるでしょう。

今大会はアメリカ、ギリシャ、ヨルダンとのグループCに入りました。1次リーグ突破のためにはギリシャとの対戦がキーになりますが、実はニュージーランドとギリシャは前回大会でも同じグループに入り、その時はヤニス・アデトクンボに24得点10リバウンド6アシストと大暴れされながら、97-103と勝利まであと一歩の健闘を見せています。

アデトクンボが欠場する今大会は、グループリーグ最終戦となるギリシャ戦で雪辱を晴らし、1次リーグ突破を果たしたいところです。