「自分のプレーに自信があった。このチームに貢献できると感じた」
ゴードン・ヘイワードは昨シーズン開幕前にセルティックスからホーネッツへと移籍した。セルティックスとの3400万ドル(約35億円)の契約最終年を破棄してフリーエージェントになる、という選択だった。
2017年オフに彼はルーキーイヤーから7シーズン在籍したジャズを離れ、優勝を勝ち取るためにセルティックスへと移籍した。カイリー・アービングとアル・ホーフォード、そしてヘイワードがチームを引っ張り、若きジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンを擁して優勝候補に挙げられていた。ところがセルティックスでの初戦で彼は左足首の脱臼、脛骨の骨折という重傷を負い、2017-18シーズンを棒に振った。復帰後も本来のプレーをなかなか取り戻せず、ケンバ・ウォーカーの加入でチーム内での序列も下がった。そして2020年オフに移籍を選んだ。
金銭面を重視するのであれば、プレーヤーオプションを行使してセルティックスに残留すべきだったが、彼はケガからの完全復活、キャリアの再構築を新しい環境で行うために移籍を決断した。そして新たな環境で自分の役割を再び見いだし、昨シーズンにはキャリアハイとなる44得点を記録するなど、イキイキとプレーしている。
そのヘイワードが『Sports Illustrated』の取材に対して移籍を振り返っている。
「お金は問題じゃなかった。どのオファーも似たような内容だった」とヘイワードは言う。「それよりも、バスケ選手としての自分を最大限に発揮できるのがホーネッツだと思ったことが大きかった。チームを次のレベルへと引き上げたい、そのために僕が必要だと説かれたんだ」
オーナーであるマイケル・ジョーダンが自ら説得に乗り出した。そしてヘッドコーチのジェームズ・ボーレゴの言葉も大きかった。「コーチから、チームがどんなバスケをしたいか説明してもらったのが決め手となった。そこに自分のプレーが当てはまるとイメージできたんだ。僕は自分のプレーに自信があった。このチームに貢献できると感じたんだ」
若手中心のホーネッツは今すぐに優勝を目指すチームではない。だがヘイワードは「僕は幸せだ」と語る。「僕も家族もシャーロットの街を愛しているし、チームをより良くするために自分にできることすべてをやっている感覚がある。とても楽しいよ」