
「川崎ファンの皆さんに会えることが待ちきれないです」
『FIBAアジアカップ2025』では日本代表以外にも今秋から始まるBリーグの新シーズンでプレーすることが決まっている選手が複数いる。レバノンは2025-26シーズンから新たにアジア枠に加わったが、今大会の同国代表にはオマール・ジャマレディン(川崎ブレイブサンダース)、セルジオ・エル ダーウィッチ(仙台89ERS)、アリ・メザー(秋田ノーザンハピネッツ)と3人のBリーガーが選出されている。
レバノン代表はグループリーグ2試合を終えて1勝1敗。大黒柱のワエル・アラクジを故障で欠く中、初戦のカタール戦は84-80で競り勝つも、優勝の大本命であるオーストラリアとの2試合目では80-93で敗れた。
その相手に対し、レバノンは第1クォーターで14-31といきなり出遅れてしまったのが痛かった。だが、それでも気持ちを切らさずにくらいつき、第4クォーターには20-9と巻き返して終えたのは今後に繋がる終わり方だった。
新シーズンから川崎に加入するジャマレディンは、この試合22分15秒の出場で6得点4リバウンド1スティール1ブロックを記録。スモールフォワードとしては192cmとサイズがある訳ではないが、フィジカルの強さを生かし攻守共にゴール下で存在感を発揮して爪痕を残していた。
試合後、ジャマレディンは「僕たちは多くのオープンシュートを相手に打たれていましたが、途中から修正できました。第4クォーターはよりハードに、賢くプレーできたことで次の韓国戦に向けて勢いをつけることができました。次の試合に勝ちたいです」と総括する。
自身のプレーについては、徐々に調子が上がっていると見ている。「個人的にアジアカップは今回が初めてで、いつもと違うところがあります。また、国内リーグのシーズンが終わったのが6月と遅かったので、チームとして練習する時間が少ない中で大会を迎えました。試合を重ねる毎に、連携も徐々に良くなっています」
また、新天地として日本行きを決めた理由をこう明かしてくれた。「Bリーグは素晴らしいリーグで、世界のバスケットボールにおいても地位を上げています。成長しているリーグの一員になれることはスペシャルな経験だと思います。そして新しいマーケットでプレーしたい。バスケットボール選手としてチャレンジをしたいという気持ちがありました」
もちろん今はアジアカップに集中しているジャマレディンだが、「川崎ファンの皆さんに会えることが待ちきれないです。チームのために全てを出し尽くして、良いシーズンを送りたいです」とメッセージをくれた。ちなみに日本代表のアシスタントを務める川崎の勝久ジェフリーコーチとは、「会場で会いました。彼は素晴らしい人柄ですね」と早くも良好な関係を築いている。
日本代表の応援に加え、他国の代表で出場しているBリーガーのプレーに注目することでよりアジアカップを楽しめる。今日の結果次第ではベスト8決定戦で激突する可能性があるレバノン。その代表で活躍する3人のBリーガーのプレーも見逃せない。