
「オフェンスのバリエーションを増やさないといけない」
バスケットボール男子日本代表は、『FIBAアジアカップ2025』のグループリーグ2試合目でイラン代表と対戦し、70-78と競り負けた。
この結果、日本代表は目標としていたグループリーグ1位通過が、ほぼ不可能となった。2位以下になると決勝トーナメントは、ベスト8決定戦からの出場となる。明日のグアム戦に勝利しグループリーグ2位になった場合、相手は同日に行われるレバノンvs韓国の敗者が濃厚だ。ここで勝つと、ベスト8はニュージーランドvsチャイニーズ・タイペイの勝者となったグループDの1位と対戦する予定だ。
イラン戦で馬場雄大は、37分35秒と出ずっぱりの中で11得点3リバウンド3スティール2アシストと攻守にわたって活躍。初戦のシリア戦に続き、鉄壁のディフェンスで相手の得点源を抑えると、オフェンスでも3ポイントシュート、トランジションからのレイアップを決めてチームをけん引した。
自身のプレーについて馬場はこう振り返る。「ディフェンスで相手の17番(マティン・アガジャンプール)をリズムに乗せないことが自分の仕事で、大部分はできたと思いますが、最後にコーナースリーをやられてしまいました。そこで1つ、流れが相手に傾いてしまった。やりきる力を磨いていかないといけないと思います」
初戦のグアム戦は18分18秒の出場で3ポイントシュート12本中6本成功の19得点だったアガジャンプールは、この試合で馬場の密着マークもあり、30分24秒出場するも3ポイントシュート4本中1本成功の8得点に8得点に留まった。ただ、唯一決められた1本は、馬場が悔やんだように第4クォーター残り3分43秒で、70-70の同点とされるビッグショットだった。
そして勝敗を分けたポイントについて馬場は、「終盤、僕らにミスが出てしまったことと、彼らがタフショットを決めたところだったと思います」と振り返る。トム・ホーバスヘッドコーチも同様の考えで、ターンオーバーを大きな敗因に挙げている。「残り7分くらいから相手がすごく疲れていて、ウチのペースになりそうかなと思っていました。ただ、そこからターンオーバーが続いたのが大きかったです」
また、馬場は試合残り時間3分58秒から無得点と失速したことに「プレッシャーをかけられた時間帯でのオフェンスの停滞が見られました。やっぱりオフェンスのバリエーションを増やさないといけないです」と続けた。
この敗戦で、日本代表は今後、勝ち進むための道のりが厳しくなったが、まだ終わりではない。馬場は「もちろん悔しいですけど、成長過程のチームなので新しい選手もいっぱいいますし、これを1つの経験として次に進んでいきたいと思います」と切り替える。
そして8月10日に行われるグアムとのグループリーグ最終戦へ向け、「相手がどうであれ自分たちのやりたいバスケットを40分間通してすることを考えています。それが決勝ラウンドに繋がってくる。先を見据えながら一戦一戦、大事に戦っていきたいです」と締めくくった。