固いディフェンスとリバウンドでセルビアを圧倒
リオ五輪バスケットボール男子決勝は、アメリカ代表が圧倒的な力の差を見せ付け、96-66で勝利した。
ミラン・マチュヴァンの3ポイントシュートで先制されたアメリカだったが、すぐさまデアンドレ・ジョーダンがオフェンスリバウンドをもぎ取り、バスケット・カウントを獲得。均衡した展開の中、終盤にケビン・デュラントが3ポイントシュートを沈め、19-15で第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、アメリカが怒涛の攻撃を展開。アグレッシブなディフェンスからポール・ジョージ、デュラントがスティールからそのままワンマン速攻でダンクを決める。その後、デマーカス・カズンズが立て続けにオフェンスリバウンドを取り、そのセカンドチャンスを得点に繋げていく。
セルビアはアメリカのディフェンスのプレッシャーによって、決定力が上がらず単発の攻撃になってしまい連続得点が奪えない。
デュラントが第2クォーターだけで4本の3ポイントシュートを沈め、33-14と大きく点差を広げて前半を折り返した。
第3クォーターに入っても攻撃の手を緩めないアメリカは、カーメロ・アンソニー、ジョージ、クレイ・トンプソンが3ポイントシュートを沈め加点していく。
セルビアはミロシュ・テオドシッチがレイアップ、ミドルシュートを沈め反撃の糸口を探すが、エースのボグダン・ボグダノビッチのシュートがことごとくリングに弾かれ点差は広がるばかり。
第3クォーター終了時点で79-43とほぼ試合を決定付けた。その後、メンバーチェンジで全員得点を記録したアメリカが96-66で優勝を決めた。
王者の風格さえ漂わせたチームUSA
デュラントが5本の3ポイントシュートを含むゲームハイの30得点。カズンズが6個のオフェンスリバウンドを含む13得点、15リバウンドのダブルダブルを記録。セルビアのフィールドゴール確率を38.2%に抑え込み、リバウンドでも33に対して54と圧倒した。
セルビアはネマニャ・ネドビッチが14得点と一人気を吐いたが、持ち前の流麗なパスワークが見られず、3ポイントシュートに至っては24本打って4本しか決まらなかった。
グループリーグの不甲斐ない戦いぶりから、3大会連続での金メダル獲得が危ぶまれていたチームUSA。しかし、蓋を開けてみれば決勝リーグでのパフォーマンスはまさに王者の風格漂う圧巻の内容であった。
スペインの連敗スタート、クロアチアの首位通過、オーストラリアの台頭など波乱の連続だったが、アメリカの3大会連続優勝で幕を閉じたリオ五輪。2020年東京オリンピックではどんなドラマが待ち受けているのだろうか。