ニコラ・ヨキッチ

個ではなくチームを優先するリーダー

ナゲッツのニコラ・ヨキッチは、現地1月31日に行われたジャズ戦でキャリア初の50得点という大台を狙えた。しかし、彼は無理に50得点を取りにいかなかった。

前半だけで33得点を記録し、第4クォーター残り2分までにキャリアハイに並ぶ47得点に到達。その時点で128-110とナゲッツの勝利はほぼ確定していたため、その気になれば50得点をマークできただろう。だがヨキッチは、個人の記録にはあまり関心を持たない選手で、チームメートから「50点を取りに行け」と促されてもそうしなかった。

128-117で勝利した試合後、ヨキッチは「今後の試合で50得点取れれば良い。僕にとって大事なのはチームの勝利。試合に勝つために必要なだけの点を取れれば、それで構わないんだ」と答えた。

ヨキッチに50得点を促した一人、ウィル・バートンは「試合中にも彼に言ったけど、僕たちとしてもニコラに50点を取ってもらいたかった。でも、彼はそういうのを気にしない人で、アグレッシブに、そしてリーダーとしてプレーするタイプだ。今日の試合では50点を狙ってほしかったけどね」と話している。ベテランのバートンにとっても、キャリア初の50点が目前なのに狙わなかった選手を見たのは初めてのことだったという。

「見たことがないね。これまでも素晴らしい選手と一緒にやってきたけど、ニコラは彼らとは異なる。試合へのアプローチも違うし、常に正しいプレーを選択する選手だよ」

個人スタッツを優先する選手も少なくない中で、ヨキッチはチームを優先する選手の代表格だ。この試合での行動、姿勢がそれを物語っている。