抜け目のないロスター編成

半数を入れ替え、「過去最強」と言えるロスターで臨んだ昨シーズンは、序盤こそ苦しんだが、10月末から破竹の19連勝を記録して西地区首位でプレーオフに進出。しかし、セミファイナルで富山グラウジーズに連敗し、惜しくもB1昇格を逃した。

一定の成果を挙げたシーズンだったものの、今オフは再び大きく舵を切ってきた。浜口炎ヘッドコーチが退団、アシスタントコーチからの昇格で福島雅人が指揮官を務める。日本人選手最多の平均11.2得点を挙げた中村太地、半数以上の試合で先発を務めた谷口光貴の退団は痛手となったものの、愛媛オレンジバイキングスからコンボガードの青木龍史、佐賀バルーナーズからベテランシューターの狩野祐介を獲得した。アースフレンズ東京Zの躍進を牽引した地元出身の井手拓実も獲得したが、病気のため治療に専念となる。

外国籍選手は中核を担ったアンドリュー・ランダルとジョシュア・スミスが揃って退団となったが、昨シーズン、ケガのため途中離脱したパブロ・アギラールが復帰。さらにNBAで122試合に出場し直近までGリーグでプレーしていたウイングのデイボン・リードが加入。さらにアジア特別枠として中国人ビッグマンのスン スーヤオを茨城ロボッツから獲得し、抜け目のないロスターでリベンジに挑む。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月29日時点のもの

昨シーズンは、フリースローでの得点割合がリーグ1位、平均攻撃回数はリーグ最少の71.3回というドッシリしたバスケを展開していたが、スミスの退団とリードの加入によって、アウトサイドを強調する、トランジションの意識が高くなるなど、スタイルの変化が予想される。フィールドゴール成功率はリーグ2位と高かったため、維持していきたいところ。リードをナチュラルポジションで生かすためにもスンの活躍は不可欠となる。

所属選手一覧

ライジングゼファー福岡

※掲載内容は9月29日時点のもの

【キープレーヤー】

西川貴之
昨シーズンは58試合すべてで先発を務め、平均8.8得点、2.3アシストを記録。中村と谷口の退団により、今シーズンはより得点力に期待がかかる。爆発力もあるため、大量得点で勝利に貢献してくれるだろう。プレーオフでは力を発揮しきれなかったため、リベンジできるか注目だ。

會田圭佑

會田圭佑
昨シーズンは新加入ながら60試合中50試合で先発を務め、プレーオフにも全試合で先発出場するなどチームの中心を担った。特に3ポイントシュートは平均2.1本を試投して40.2%と高確率を誇った。得点だけでなく的確なゲームメークや前線からのディフェンスでもチームを牽引することが期待される。

【新加入選手】

青木龍史
昨シーズンはケガもあり34試合の出場にとどまったが、思い切りの良いプレーを見せ、3ポイントシュートは平均5.7本試投して35.9%という成功率を残した。12月の鹿児島レブナイズ戦では8本の3ポイントシュートを沈めて30得点を挙げる活躍を見せただけに、新天地でも得点力に注目だ。