ウィギンズ

「強制されない限り受けようとは思わない」

昨シーズンのウォリアーズはステフィン・カリーがMVP級の活躍を見せ、プレーオフ進出まであと一歩のところまで迫り、最下位に沈んだ前シーズンからのバウンスバックを果たした。

新シーズンはクレイ・トンプソンがアキレス腱断裂の大ケガから復帰する予定で、2015年のファイナルMVPに選出されたアンドレ・イグダーラが3シーズンぶりにチームに復帰する。さらに実力者であるオット・ポーターJr.をミニマムサラリーで獲得することに成功した。

王朝復活を可能とする布陣が整ったと言えるが、ウォリアーズには一つの懸念材料がある。それはアンドリュー・ウィギンズのワクチン接種問題だ。ウィギンズは「受けたい人は受ければいいし、受けたくない人は受けなければいい」と語り、昨シーズンからワクチン接種を拒否していた。そして、「強制されない限り受けようとは思わない」というスタンスは現在も変わらず、ワクチン接種に至っていないという。

ここで問題なのは、ウォリアーズが本拠地を置くサンフランシスコが医療上または宗教上の理由で免除が承認されない限り、ワクチンを接種しないと試合に出場することはできないということだ。NBAは選手会にワクチン接種の義務化を求めているが実現していないため、もしウィギンズが考えを改めてワクチンを接種しない限り、ウォリアーズは彼抜きでホームゲームを戦うことになる。

昨シーズンのウィギンズはカリーに次ぐ平均18.6得点を記録し、ディフェンス力も向上して、チームに欠かせない主力の一人となった。トンプソンの復帰や実力者の加入は心強いが、攻守ともに高いレベルを誇るウィギンズ不在のダメージは計り知れない。ウォリアーズの王朝復活はウィギンズを説得できるかにかかっている。