車いすバスケ女子日本代表

持ち味を出せずに敗れた日本は、9月3日の5位-6位決定戦へ

車いすバスケットボールは今日から決勝トーナメントに入った。準々決勝4試合の最終ゲームで登場した女子日本代表はオランダと対戦。序盤からオランダのエース、マリスカ・バイヤーの高さを生かしたインサイドアタックを止められず、全員で行かなければリバウンドを取れないためにトランジションにも持ち込めず攻めに勢いが出ない。ひたすら相手の高さにやられて、試合開始から7分で2-22と大差を付けられた。

土田真由美の得点で4-22とようやく相手のランを切るも、オランダはディフェンスも精力的に動き、日本は8秒バイオレーションを喫するなどボール運びに苦戦し、フィニッシュでも相手の高さを気にして本来のシュート精度を欠くプレーが続く。第1クォーターはバイヤーだけに16得点を許して6-28。第2クォーターに入って相手のオフェンスの勢いはやや落ちたが、隙のないディフェンスにパスワークを分断させられ、高さを気にして放つシュートが決まらない。良い時間帯を作れないまま12-46で前半を終えた。

オランダのフィールドゴール成功率は62%(37本中23本成功)と絶好調。対する日本は試投数こそ35とリバウンドで劣勢の中で多くのシュートに持ち込んだが、成功わずか6本の17%とシュートに苦労した。

これだけ差が付くと、日本にはどうしても焦りが出るし、オランダは余裕を持って試合を進められる。日本は得点の取れない状況で得点源の網本麻里と北田千尋が無理にシュートを打たず、相手を引き付けてチャンスメークに徹することでオフェンスを動かすが、大量リードを保つオランダを慌てさせるには至らない。

20-66で迎えた最終クォーターも流れは変わらなかった。競技クラス1.5の萩野真世がディフェンスリバウンドからのコースト・トゥ・コーストを決める好プレーもあったが、やはりオランダは動じることなく、終盤まで日本の機動力と互角に渡り合い、その中で要所要所で高さの有利をきっちりと生かして、なおもリードを広げていった。

最終スコアは24-82。オランダは攻守に高さの利を最大限に生かしたが、それと同時に日本の武器である運動量やスピードで引けを取ることなく、ボールへの執着心でも日本を上回った。24-82という点差ほどの実力差はなかったはずだが、日本としては試合の出だしで相手の勢いに面食らってしまい、精神的に立て直せないまま逆転できない点差まで持っていかれたのが悔やまれる。

日本代表はメダルの可能性が断たれたが、9月3日の5位-6位決定戦に回る。