連続得点で流れを戻す「やれることを証明したかった」
チャンピオンシップクォーターファイナル。群馬クレインサンダーズは千葉ジェッツに第1戦で勝利したが、第2戦は79-85で敗れた。終盤までもつれる接戦を落とした群馬の中村拓人はこの試合を「非常にタフなゲームでした」と振り返ったが、その表情から闘志は消えていなかった。
群馬は、第1戦に続きヨハネス・ティーマンが欠場し、前日の前半で負傷したエージェー・エドゥも離脱した。一方の千葉Jは、前日ロスター外だった渡邊雄太が復帰。先勝している群馬だが、インサイドに不安を抱えてのスタートとなった。高さがないことが大きく不利に働いた印象はないものの、第1クォーターで千葉Jの猛攻を抑えることができずに11-25のビハインドを背負った。オフェンスでも群馬らしい落ち着いたハーフコートバスケを展開できず、リズムをつかめない時間が続いた。
中村は序盤について、こう語る。「相手は今日負けたら終わりだったので、インテンシティが明らかに違いましたし、それで僕らが受け身になってしまいました。落ち着いた入りができず、バタバタしてしまったので、自分たちから仕掛けていかないといけないと改めて感じました」
しかし、第2クォーターで中村が戦況を大きく変える。開始15秒で3ポイントシュートを沈めると、積極的にアタックを仕掛けて連続得点。ハーフコートバスケでもペースをコントロールして、本来の群馬のバスケを取り戻した。さらに前半終了間際にはドライブからのレイアップを決めて、41-48と千葉Jを射程圏内にとらえて逆転の機運を高めた。
中村は「自分がやれることを証明したかったですし、チームメートに対しても間違っていないことを示したかったので、アグレッシブに行きました」とこのクォーターのカムバックを振り返った。
後半に入っても群馬はペースを維持し、第3クォーター残り5分5秒でついに同点に追いつく。再びビハインドを背負いながらも食らいつき、同点で最終クォーターを迎えた。最終盤まで競り合う展開となったが、ナシール・リトルやディー・ジェイ・ホグの個人技で千葉Jにリードを広げられて、終了のブザーを聞いた。
ロスターが揃わない中でも「戦えている感触はある」
「今日のゲームも自分たちがやっていることは間違っていなかったです。自分たちのリズムで展開できれば十分に戦えましたし、ディフェンスもアグレッシブにやることによって、タフショットに追い込めていました」と中村が振り返ったように、群馬はロスターが揃わない中でもフルメンバーに近い千葉J相手に群馬らしいバスケを遂行できていた。
大部分の時間をスモールラインナップで戦ったものの、それが致命的な弱点にはならなかった。高さの影響が出たのは、インサイドよりも3ポイントシュートのコンテストだった。結果的に試合を通じて千葉Jに44.8%という確率で3ポイントシュートを沈められたが、後半は成功率を抑え込んだ。
「どこかでミスマッチが生まれてしまいますが、自分たちはフィジカルに戦える選手が揃っています。シーズン中にもビッグマンがいない時もありました。その経験が生きていると思いますし、戦えている感触はあります」と中村は手応えも感じているからこそ「やはり1クォーターのビハインドが大きかったです」と悔しさもにじませた。
これでシリーズは1勝1敗。11日に行われる第3戦の結果で、セミファイナル出場か、シーズン終了か、明暗が分かれる。中村は「自分たちがやってきたことを信じられるかどうか。相手をリズムに乗らせないためにも、やるべきことに徹する必要があります」と力強く語る。
さらに勝負のポイントを問うと「ディフェンスとリバウンドです。相手は個人の能力が高いので、1対1を全員が責任を持って守りきること。そして、自分たちのペースでバスケットボールをすることがカギになってきます。チームでもう一度共有して、試合の入りからできるようにしたいです」とシーズンを通して重要視してきたことを改めて強調した。
最後に中村は前を向き、意気込みを語った。「明日は落とせないゲームです。次のラウンドに進むためにも、しっかりと切り替えて、いいゲームをして勝ちたいです」

