NBA

ジョン・ウォールを指名した2010年以来の1位指名権

現地5月10日、NBAドラフトの指名権順位を決めるロッタリーが行われ、ウィザーズが全体1位指名権を引き当てた。2位はジャズ、3位はグリズリーズ、4位はブルズ。以下、クリッパーズ、ネッツ、キングス、ホークス、マーベリックス、バックス、ウォリアーズ、サンダー、ヒート、ホーネッツと続く。

ウィザーズはNBAで初めて3年連続18勝以下という不名誉な記録を作ったが、その3年目でようやく全体1位指名権を引き当てた。その間にアレックス・サーを筆頭に若い戦力が育ち、今シーズンにはトレイ・ヤングとアンソニー・デイビスを獲得している。あとは『チームの象徴』となる選手が足りないだけという状況だった。

ウィザーズが全体1位指名権を得るのは2010年以来。この時にジョン・ウォールを獲得したことで、チームは一時代を築いた。『豊作の年』の1位指名権が持つ価値は果てしなく大きい。ウォールとブラッドリー・ビールがコンビを組んでいた2018年以降、勝率5割を超えていないウィザーズは、大きなチャンスを手にした。

ジャズも同じく、ドノバン・ミッチェルとルディ・ゴベアを放出した2022年から低迷が続いているが、ラウリ・マルカネンをエースに擁しながらもタンクを続けていただけに若手は粒揃いで、今シーズンにはジャレン・ジャクソンJr.を獲得している。『豊作の年』である今年は、2位指名権でも即戦力のタレントを獲得できる。ウィザーズ以上に、タンクから一気に強豪チームへの躍進が期待される。

グリズリーズはタンキングと呼ぶには中途半端な戦いぶりで、下から6番目の25勝57敗という成績だったが、指名順位は3位まで上がった。ジャ・モラントを2位で指名した2019年以降は高い順位の指名権を持たなかったが、選手の才能を発掘し、育てることに長けたこのチームでは、2024年のザック・イディーとジェイレン・ウェルズ、2025年のセドリック・カワードと若手を主力に育て上げている。デズモンド・ベインに続きジャクソンJr.を放出し、モラントも微妙な立ち位置に置かれているグリズリーズは過渡期を迎えているが、それだけに3位指名権を得られたことは大きい。

クリッパーズは『賭け』に勝利して5位指名権を手に入れた。シーズン途中にイビチャ・ズバッツを放出したトレードで、ダリアス・ガーランドとベネディクト・マサリンとともに『5-9位であれば』という条件でペイサーズの1巡目指名権の権利を手にしていた。ペイサーズとしては、タイリース・ハリバートン不在のシーズンに勝ち目はなく、4位以内の指名権を得られるとの計算だったが、結果は5位となり指名権はクリッパーズに移った。2012年以降、プレーオフに進出できなかったのがわずか3回と安定した結果を残しているクリッパーズにとって、良い指名権を得るのは珍しいことで、『豊作の年』となればなおさら。チームは解体とは言わなくても再構築が必要な状況にあり、この5位指名権はチームを大きく押し上げるはずだ。

ウィザーズは高い身体能力を持つブリガム・ヤング大のウィング、AJ・ディバンツァを、ジャズはシュート力を武器とするカンザス大のダリン・ピーターソンを、グリズリーズは元オールスターのカルロス・ブーザーを父に持つデューク大のキャメロン・ブーザーを指名すると予想されている。

来週はシカゴでドラフトコンバインが実施され、NBAドラフトは現地6月24日と25日にブルックリンのバークレイズ・センターで行われる。