リオ五輪 女子バスケ日本代表は「走るバスケ」のお株を奪われ初黒星を喫する

2016/08/10
日本代表
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文=鈴木健一郎 写真=Getty Images

相手の勢いに飲み込まれた序盤、重いビハインドを背負う

リオ五輪の予選ラウンド第3戦。ここまで2勝の日本は、連敗スタートのトルコと対戦した。

立ち上がりに先制点を許すも、吉田亜沙美から渡嘉敷来夢のホットラインでバスケット・カウントをもぎ取って、フリースローも決めて3-2と逆転。しかし、ここからトルコの猛烈な勢いに飲み込まれてしまう。大型センターのネヴリイェ・ユルマズにインサイドで起点を作られたことに加え、日本を上回る運動量で「走るバスケット」を展開されたのだ。お株を奪われた日本は激しくプレッシャーを掛けるも、トルコは点取り屋のラトーヤ・サンダースを中心に、難しいシュートを次々と沈めて得点を重ねる。

残り4分38秒、5-18と13点のビハインドを背負ったところでたまらずタイムアウト。その後はやや持ち直し、吉田が強引なドライブでファウルをもぎ取るなど良いプレーも出たが、第1ピリオドで9-24と重いビハインドを背負うことになった。

第2ピリオドから日本はプレースピードを上げ、髙田真希と吉田の連続得点で流れを作りかける。しかし、ディフェンスが安定せず波に乗ることができない。トルコにこの日3本目の3ポイントシュートを決められ13-36、一方的な展開となりつつあった。

日本にようやく流れが来たのは第2ピリオド残り2分38秒、日本にとって8本目の試投にして初めて決まった栗原三佳の3ポイントシュートだった。栗原はこの直後にも3ポイントシュートを沈める。トルコのタイムアウトを挟んで、本川紗奈生が左サイドからドライブで切れ込み、体勢を崩しながらレイアップを決める。さらには吉田がフェイクで相手を飛ばしてからのジャンプシュートを決め、10-0のランで23-38と追い上げて前半を終えた。

第2ピリオド半ばまで、トルコは完璧なバスケットを展開。連戦の日本に対して中一日空いたコンディションの優位を生かし、日本以上に走って揺さぶって、なおかつタフショットも沈めた。そして日本のバスケをしっかり研究し、ドライブで揺さぶって合わせるパスを消すディフェンスができていた。立ち上がりに圧倒されてできたビハインドが、後半の日本に重くのしかかった。

トルコは高さやパワーに頼るのではなく、相手より多く走ることで日本の「走るバスケット」を封じ込めた。

エース渡嘉敷の得点で反撃するもファウルトラブルが妨げに

後半に入ると日本のエース、渡嘉敷が力を発揮する。ドライブからのレイアップで得点を挙げると、相手のオフェンスファウルを誘い、さらにはブロックショットで守備にも貢献。トルコの攻めの起点となっていたユルマズに間宮が張り付いて自由にプレーさせなくなったことも大きい。我慢を続けた間宮のレイアップが決まり、33-42とビハインドを1桁に詰める。

ところが、渡嘉敷が個人ファウル3つとなりベンチへ下がると、トルコが再び勢い付き、連続3ポイントシュートが飛び出す。打ち合いになるも相手が上回り、39-57と突き放されて第3ピリオドを終える。

18点差で迎えた最終ピリオド、猛反撃に出る日本に対し、トルコも打ち合いに応じて得点の応酬に。間宮のスクリーンでフリーになった吉田の3ポイントシュート、2人をドライブで抜き去る渡嘉敷のレイアップ、さらには近藤楓が軽快なステップで自らフリーの状況を作っての3ポイントシュートと、目を見張るオフェンス連発の10-0のランを決め、54-64と10点差にまで詰め寄る。

だが、ここで日本に立ちはだかったのがトルコのエース、サンダースだ。正対する渡嘉敷の上からジャンプシュートを決めて、さらにはバスケット・カウントをもぎ取る。これで渡嘉敷は個人ファウル4つで思い切ったプレーができなくなってしまう。なおも渡嘉敷はコートに残り奮闘するが、その後は無得点。一方のサンダースはその後に8得点と最後まで飛ばし続けた。

日本はパワープレーで食い下がるも及ばず、最終スコア62-76で敗れた。

攻守に奮闘した渡嘉敷がチームトップの13得点、栗原が4本の3ポイントを含む12得点、吉田が11得点を挙げるも、この3人の合計となる36得点をトルコはサンダース一人でたたき出した。日本のフィールドゴール率は68本中26本の38%、対するトルコは56本中27本の48%と差が付いた。

これで日本は2勝1敗。中一日の休養日を挟み、ここまで3戦全勝のオーストラリアと対戦する。

サンダースは驚異の36得点。強くしなやか、そしてしたたかにプレーして、日本の流れを何度も断ち切った。
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