アルバルク東京

開始5分で10点リードを奪う

3月20日、アルバルク東京は『EASLファイナルズ マカオ2026』準決勝にて、準々決勝でソウルSKナイツを破った桃園パウイアン・パイロッツと対戦。前半は高精度な3ポイントシュートでリードを奪ったが後半に失速し、立て直せないまま76-102で敗れた。

A東京は高さとゲームメークで大きなアドバンテージを生むライアン・ロシターが3月6日に戦線離脱。以降チームは替えの利かないロシターの穴をどう埋めるか、というテーマに向き合っているが、この試合ではその答えを見いだせなかった。

試合はテーブス海、小酒部泰暉、マーカス・フォスター、ザック・バランスキー、セバスチャン・サイズというラインナップでスタート。A東京は試合開始直後から3ポイントシュートが好調で、ペイント付近にポジショニングするサイズを起点としたスムーズなボールムーブからフォスター、安藤周人、小酒部が次々とこれを成功させた。

開始5分で19-7と大差をつけ、30-21で第1クォーターを終えたA東京は、第2クォーターも安藤の2連続3ポイントシュートからスタート。第1クォーターの勢いをそのまま継続させるかと思わせたが、桃園にじわじわと飲み込まれていく。

ロシター、チェイス・フィーラー、ブランドン・デイヴィスがロスター外となったA東京にとって、この試合はポストの要であるサイズがいかに長くコートに立つかが、いつも以上に重要だった。意識的か無意識かは分からないが、A東京のペイント付近でのディフェンスやリバウンドのコンタクト強度は普段より低かった。

激しいディフェンスのトーンセットを担う小酒部も、第2クォーター序盤で2つ目のファウルを犯したことでそれを発揮できなかった。さらに、サイズにボールを持たせない桃園のディフェンスに苦しみ、タフなアウトサイドシュートのシチュエーションが増えた。

セバスチャン・サイズ

「200cm超トリオ」を攻略できずリバウンドで大敗

結果、桃園のルー・チュンシャンやトレヴェオン・グラハムにペイントアタックで、ウィリアム・アルティノやアレック・ブラウンにポストプレーでイージーに得点を許し、残り2分50秒で1点差まで追い上げられる。その後テーブスが2連続でプルアップスリーを成功させ、リードを保って前半を終えることができたものの、内容には課題を残した。

ハーフタイムインタビューに応じたデイニアス・アドマイティスヘッドコーチは、ディフェンスとファウルマネジメントについて言及した。

「いくつかの場面において、ディフェンスでもっと集中力を高める必要があると思います。相手はオフェンスの能力が非常に高いチームなので、すべてを止めることはできませんが、ボックスアウトやディフェンスリバウンドをより徹底しなければなりません。また、状況に応じてファウルの仕方を調整する必要があります。ボーナスの状況かそうでないかを判断し、アンスポーツマンライクファウルなどのムダな損失を抑えなければいけません」

第3クォーター、A東京は一気に劣勢に立たされる。グラハムの速攻、ブラウンのポストプレーで開始1分足らずで同点とされ、以降も身長216cmのブラウン、211cmのアルティノの高さに苦戦。さらに、アンダーサイズながらビッグマンとも渡り合えるバランスキーと小酒部が立て続けに3つ目のファウルを宣告されたことでディフェンスの強度を出せず、頼みの3ポイントシュートも決まらなくなった。

A東京は第3クォーター開始から約3分半の間、まさかの無得点。桃園に8連続得点を決められ一気に10点ビハインドを負い、14点ビハインドで第3クォーター終了。第4クォーターに入っても打開策を見つけられず、タイムアップを3分以上残して主力メンバーがベンチに下がった。

A東京は前半だけで13本の3ポイントシュートを56.5%という驚異的な確率で沈めたが、シュートが入らないときの拠りどころとなるディフェンスやリバウンドの強度を最後まで発揮できなかった。バランスキーもそのことを悔やんだ。「オフェンスがうまくいかず、ディフェンスにすごく影響が出ていたのかなと思いますし、それじゃアルバルクらしくないです。苦しい時こそチームディフェンスやリバウンドなど、小さいことの積み重ねですけど、それができていなかったので最終的にひどい点差になってしまいました」

また、外国籍のブラウン、帰化選手のアルティノ、Bリーグでいう「みなし日本人」にあたる206cmのディエンを3人同時に起用できる桃園の高さも攻略できず、トータルリバウンドで33-62、セカンドチャンスポイントで4-21と如実な差をつけられた。

この結果を受け、A東京は22日の3位決定戦で琉球ゴールデンキングスと対戦することが決まった。手痛い敗戦からカムバックし、『Bリーグ対決』を好ゲームで盛り上げてくれることに期待したい。