
「自分の隣にいる選手が成功する姿を見たいだけ」
現地5月17日、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーのレギュラーシーズンMVP受賞が発表された。最終候補に挙がっていたニコラ・ヨキッチとビクター・ウェンバニャマを抑え、2年連続2度目のシーズンMVP受賞となる。
「去年の初受賞の時と同じで理解が追い付かないよ。自分がMVPになれるなんて思っていなかったからだ。でも、これは一生懸命に努力を続け、周囲の仲間たちに恵まれれば何が達成できるかを示す良い例だと思う」とシェイは受賞の喜びを語る。
昨シーズンに続き、サンダーもシェイも圧倒的な実力を見せた。サンダーは昨シーズンの68勝に続いて64勝を挙げ、2年連続でリーグで最も多くの勝利を記録した。シェイは68試合に出場してリーグ2位の31.1得点、4.3リバウンド、6.6アシストを記録している。
昨シーズンと比較すると平均得点は32.7から31.1とやや落ちたものの、得点効率は大きく向上している。フィールドゴール成功率は51.9%から55.3%へ、3ポイントシュート成功率は37.5%から38.6%へ、1試合あたりのフリースロー獲得数は8.8本から9.0本へ。これまでよりドライブを減らし、相手が一番警戒するドライブを囮にしてズレを作り出してパスで味方のチャンスを演出したり、そのズレをチームで広げて最後は彼がフィニッシュしたりと、昨シーズンの成功に甘んじることなくスキルに磨きを掛け、多彩なオフェンスの中心となった。さらには『クラッチ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー』受賞が示すように、接戦で迎えた終盤には自分で勝利をもぎ取りに行く勝負強さも発揮している。
ハードワークができ、なおかつ『一芸』を持つ選手が各ポジションに揃うチームの強みを引き出しながら、チームに勝利をもたらせるのがシェイの最大の強みだ。若い仲間が活躍できる場を整え、勝利を積み重ねることで自信を持たせる。2年連続MVPを擁していても、サンダーは『シェイのチーム』ではなく、全員で戦い、全員で勝つチームだ。
「僕はただ、自分の隣にいる選手が成功する姿を見たいだけだ」と、シェイは語る。「NBAという最高のレベルで勝つには、15人全員の力が必要になる。すべての試合で全員の力が必要というわけじゃないけど、その時は必ず来る。それは昨シーズンもそれ以前にも見てきたことだ。だから僕はチームメートから最大限の力を引き出したい。セルフィッシュな視点かもしれないけど、そうすることで僕が勝つ可能性を高められると思っている」
明日からはスパーズとのカンファレンスファイナルが始まり、これに勝てばキャバリアーズとニックスの勝者とNBAファイナルを戦う。連覇まであと8勝。シーズンMVPはあくまで通過点で、そこまでシェイが歩みを止めることはない。