「下位チームで20得点挙げた選手と、強豪で13得点を挙げた選手による大きなトレードを行う者はいない」

NBAは主だったフリーエージェントの行き先が決定し、これからの各チームの補強手段はトレードが中心となってくる。そんな中、何らかのトレードを仕掛ける可能性を指摘されているチームの1つがレイカーズだ。

レイカーズは今オフ、大黒柱レブロン・ジェームズとの契約延長に成功。彼の息子ブロニー・ジェームズのドラフト指名、人気解説者JJ・レディックのヘッドコーチ就任などで注目を集めた。一方で大物FAを獲得することはできず、昨シーズンから戦力に大きな変化はない。なんらかのテコ入れをするにはトレードが必要となってくる。

今、レイカーズに関する噂の1つとなっているのは、トレイルブレイザーズのジェレミー・グラントの獲得だ。グラントは昨シーズン平均21.0得点、3.5リバウンド、2.8アシストを記録し、チームの中心を務めたパワーフォワードで、ここ4シーズン連続で平均20得点のスタッツを残している。

しかし、リーグ下位に低迷し再建途中のトレイルブレイザーズにとって、30歳のベテランである彼との契約は残り4年で総額1億3000万ドル(約190億円)と高額で、複数のドラフト1巡目指名権などで放出できる存在と見られている。そしてレイカーズがレブロン、アンソニー・デイビスに続く大物としてグラントの獲得に動いた場合、その有力な交換要員は八村塁になると考えられている。

ただ、スポーツサイト『Heavy Sports』は、「もしグラントを獲得しても、レイカーズがそれほど良くなるとは思えない」という、あるNBAチーム首脳陣の否定的なコメントを紹介。同氏が「グラントは良いシューターだが、とても優れたディフェンダーではない。塁とドラフト指名権を手放して、グラントを獲得することは考えられない。それはとにかくチームを変えるためのトレードで、賢い選択ではない」と獲得について言及したことも報じられた。

同氏はさらに「彼はレイカーズだと(レブロン、デイビスに次ぐ)第3のオプションとなる。ここ数年、彼は好成績を残しているが、それは下位のチームでのもの。下位チームで20得点挙げた選手と、強豪で13得点を挙げた選手(八村)による大きなトレードを行う者はいない」ともコメントしている。

NBA随一の人気チームであるレイカーズには、今後もいろいろなトレードの噂が飛び交うことは間違いない。その中で実際にトレードが成立することはあるのか。レイカーズがまだまだ、オフシーズンの話題の中心であり続けることだけは確かだ。