ナゲッツ戦ではヨキッチに仕事をさせず
ここ数週間、デマーカス・カズンズがウォリアーズのディフェンスに悪影響を及ぼしているという批判が頻繁に聞かれるようになった。だが、チームメートたちは、そうした批判を一蹴している。122-105で勝利したナゲッツ戦後、ドレイモンド・グリーンらが反論した。
カズンズは、ナゲッツ戦で13得点6リバウンド6アシスト3スティール6ブロックの活躍を見せ、勝利に貢献した。試合の大半を通じ、シーズンMVP候補にも挙げられているナゲッツのニコラ・ヨキッチとマッチアップし、同選手をフィールドゴール10本中5本成功の16得点に抑えた。
このパフォーマンスを受け、グリーンはカズンズに対する批判について、次のように語った。
「みんながデマーカスのディフェンスについてくだらないことを言いたがる。前の試合(33点差で敗れたセルティックス戦)の後も言ったけれど、あの日はチーム全員が練習の時点から覇気がなかった。それなのに、デマーカスがコートに出ていることが問題と言いたがる連中が多い。今日の試合のように、全員がエネルギッシュなプレーをすると、誰もデマーカスの守備が問題とは言わなくなる。それどころか、マッチアップで彼が有利だったと言われる。本当にくだらない」
カズンズ批判に対するグリーンの怒りは、これだけでは収まらなかった。
「彼も腹を立てていると思う。彼はキャリアを通じて誤解されている。感情を身に纏ってプレーしているような競技者だからね。それを踏まえた上で、今日はチーム全体が以前よりも良いディフェンスをした。みんなは誰か一人を槍玉に挙げたいのだろうけれど、ここ2週間はチーム全体の守備が不味かった。今日は全員で良い守備ができたし、彼の守備も機能していた。それなのに彼が批判される」
「最終的には、チームから一人だけ選ばれて批判される。上手くいっていない原因と言われる。そうではなくて、上手くいっていないのは全員が原因。今日の試合では、彼の能力の一端が見られた。それは、苦戦していた時期にも見られたこと。相手のボールを奪おうとするし、ブロックだって決めている。すごく良い時だってあったのに、チームの状態が悪くなると、みんなは誰か一人をピックして批判するようになる。デマーカスは、これまでチームのメンバーだったわけではないから、それで簡単に批判される側に回ってしまうのだろうね。きっと、『これまでウォリアーズは守備が良かったのに今のような状態になっている。よし、デマーカスを批判しよう』という風になっているんだろうね。ただ、現実は、今シーズンのディフェンスはシーズンを通してリーグ中間レベルということ。だから、今日のようなプレーができて良かった」
? @boogiecousins (13 PTS, 6 REB, 6 AST, 6 BLK) does it all in the @warriors win! #DubNation pic.twitter.com/wzRh781pO4
— NBA (@NBA) 2019年3月9日
ナゲッツ戦で3ポイントシュート11本中9本も成功させ、39得点を記録したクレイ・トンプソンも、グリーンの意見に賛同している。
「デマーカスは、ヨキッチとのマッチアップにモチベーションを高めていたと思うよ。彼はMVP候補だからね。これからも、デマーカスには試合終盤で今日のようなプレーをしてもらう必要がある。彼は攻守両面で力のある選手で、特に守備が良い。あれだけ大きいのに、手を上手く使える選手なんだ。それは今日の試合でも分かったと思う。あのサイズで6ブロックに3スティールなんてすごい。圧力も凄いから、彼のようにフィジカルで相手を圧倒できる選手と対峙して、イージーな得点を取るのは難しい」
ケビン・デュラントも「きっと、みんなはディフェンスの意味を理解できていないのだろうね」と言う。「スタッツの数字だけを見て『デマーカスは素晴らしかった』と言うのは簡単。ただ、他の誰かに『今日の彼は良くなかった』と言われたら、あなた方はそういう風に記事を書く。でもね、ウチのロッカールームには、デマーカスを批判する選手なんていない。試合中には意思の疎通に問題もあるし、ミスもある。ただ、今夜の試合に関して言えば、批判されるようなことは何もないと思うね」
ウォリアーズに加入後、メディア対応には誠意を見せてきたカズンズだったが、ナゲッツ戦後はノーコメントを貫いた。チーム内の信頼を得ている以上、あとはパフォーマンスで批判を黙らせるしかない。