ジェディ・オスマン

シェングンは24得点16リバウンド、オスマンは17得点

ユーロバスケット2025、決勝トーナメントのラウンド16の初戦はグループAを5戦全勝で突破したトルコと、グループBわずか1勝で4位通過したスウェーデンの対戦となりました。トルコの圧倒的優位が予想されましたが、序盤からスウェーデンが積極的なドライブで得点を積み上げ、6-0の好スタートを切りました。

トルコはアルペラン・シェングンを中心にしながらチームで49.2%と高確率の3ポイントシュートが武器。リードは許したものの、ジェディ・オスマンが2つの3ポイントシュートと速攻で早々に追いつきます。そしてシェングンがポストアップからフックショットを決め、ダブルチームが来るとゴール下へ見事なアシストと、両エースが機能してオフェンスがスムーズに流れ始めます。

ところがトルコはオスマンがペルレ・ラーソンのドライブに振り回され、オフェンスチャージも重なり、第1クォーターだけで3つとファウルトラブルに陥ります。これで失速したトルコは前半で37点と、グループリーグで見せた得点力を発揮できませんでした。

積極的なドライブが目立ったスウェーデンですが、トルコがインサイドを固めてくるとフィニッシュミスが増えて苦しくなります。特にベンチからアデム・ボナが出てくると連続でレイアップをブロックされオフェンスの形を作れなくなります。それでも苦しい中で選択した3ポイントシュートを決めて繋ぎ、前半残り7秒でデンゼル・アンデションがファウルをもらいながらの3ポイントシュートを決め、42-37と5点リードで折り返します。

後半が始まるとスウェーデンはドライブからのレイアップにミスも出るなど、開始6分で2得点しか奪えず、その間に逆転を許します。オスマンが戻ってきてシェングンと並んだことでスウェーデンのディフェンスはカバーリングが必要なポイントが増えてしまい、周囲の選手をオープンにせざるを得ない状況に。イージーショットが増えたトルコが最大11点までリードを広げます。

それでも粘るスウェーデンは、この試合13リバウンドのサイモン・ビルガンダーがシェングン相手にゴール下で奮闘し、エースのラーソンがドライブを決めて追撃すると、残り6分でルドヴィク・ハカンソンの3ポイントシュートで追い付きます。ここから試合は一進一退の攻防に。ディフェンスも激しさを増していき、お互いに4ファウルの選手もコートに残しての戦いになっていきます。

同点の残り2分半、ディフェンスのトルコはシェングンを下げてボナを投入すると、そのボナが見事なブロックショットでポゼッションを奪います。すぐにシェングンが戻ると、ローポストからのアタックで得点。さらにシェングンのスティールから速攻も決まり、2ポゼッションのリードを得ます。この試合24得点16リバウンド6アシストと大活躍のシェングンを、1ポゼッションとはいえベンチに下げる采配が当たりました。

残り30秒、スウェーデンはヴィクトル・ガッデフォシュのダンクで3点差に追い上げ、ファウルゲームを仕掛けていくも、ショーン・ラーキンがフリースローを確実に決めて逆転を許さず。スウェーデンの積極性と粘りに前に予想外の大苦戦となったトルコでしたが、ベスト8進出を決めました。