レブロン・ジェームズ

『天敵』ナゲッツに1勝を挙げてスウィープ負けを回避

0勝3敗と追い詰められたレイカーズが、ホームでの第4戦で119-108の勝利を収めてナゲッツに一矢報いた。

レイカーズはナゲッツを大の苦手としている。昨シーズンのレギュラーシーズン最後の試合に敗れ、プレーオフではスウィープ負け(4連敗)。今シーズンはレギュラーシーズン3戦全敗で、今回のプレーオフでも0勝3敗と、11連敗を喫していた。

今回のプレーオフではいずれも前半にリードを奪いながらの逆転負け。それだけに今回も、61-48で前半を折り返し、第4クォーター開始時点で91-80と2桁のリードをキープしていても、精神的な余裕は全くなかった。むしろ、ナゲッツ以上に一つひとつのポゼッションに集中し、シュートにもリバウンドにも全力で取り組む。その姿勢を決して崩さなかった。

後半になってナゲッツに逆転される最大の理由は、ナゲッツのプレーの幅広さに対応できず、試合が進むにつれて手詰まりになっていくことだ。ここで個人が頑張り始めると、一糸乱れぬチームワークで戦うナゲッツに一気に流れを持っていかれてしまう。

戦術的な多彩さはシーズンをかけて練り上げるもので、ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーを中心とするチーム作りを一貫して何年も続けているナゲッツにレイカーズは太刀打ちできない。そこでレイカーズは個人ではなくチームで戦うこと、自分たちの強みを生かすことの2点を徹底した。その強みとは、アンソニー・デイビスとレブロン・ジェームズの能力を強調したペイントエリアの支配力だ。

レブロンはどうしても『苦しい状況は自分が』という意識が強いが、今までの試合よりもそれを抑えてプレーメークとディフェンスに重点を置いた。一方で使われる立場になることが多かったデイビスは積極性を増し、効率良く25得点を奪うとともに23得点6アシストを記録。ペイント内得点は72-52で、ここで20点の優位を作り出した。

そして、リードしていても決して受け身に回らず、むしろ負けているかのようにフルパワーで戦い続けた。レブロンはこう語る。「第3クォーターが非常に重要だった。相手が勢いを増してきてもリードし続けなければいけない。第4クォーターに入ったら試合を絶対に終わらせるというマインドセットだ。勝つためにプレーして、そのいくつかを決めることができた」

「エネルギーを持続させるのに必要なのは攻め続けること、コントロールできることに集中することだ。ファストブレイクでの得点は12点、オフェンスリバウンドは9しか与えなかった。AD(デイビス)がリバウンドを23本も取ってくれたし、他のみんなも彼をサポートしようとした。第3クォーターには32点取られたけど、僕たちは30点を奪った。良いペースで試合を進めて、第4クォーターでもエネルギーを維持できたことが勝利のカギになった」

実際のコート上で勝利をグッと引き寄せたプレーは第4クォーター残り2分40秒、ヨキッチが余裕を持ってボールをキープしながら多彩な攻撃の選択肢を吟味した瞬間を狙ったレブロンのスティールであり、そのまま決めたダンクシュートだ。その時点で111-98と普通の試合であればセーフティーリードだったが、レブロンは試合終了のブザーまで気を緩めなかった。

とにもかくにも、2年連続のスウィープという屈辱は避けられた。ただレブロンはそこに重きを置いていない。ナゲッツに一度もリードを与えず、後半はほとんどの時間帯で2桁の点差を付けていたにもかかわらず、一歩間違えば危ない試合展開だったことを彼はよく理解している。それはこの先も続く。「この試合に勝つことが必要だったけど、命綱がもう一つ手に入ったに過ぎない」とレブロンは語った。「ここからは次の試合に向けて集中するよ」