ジェイレン・ブランソン

40得点にわずかに届かずも「チームが勝てばいい」

セルティックスはバックス、ニックスに連敗を喫したが、それでも両チームに13ゲーム差、14ゲーム差の圧倒的大差を付けており、東カンファレンスのトップシードを確保した今は、メンバーを落としてこそいないがプレーオフに向けての調整に入り、フルスロットルで戦ってはいない。ニックス相手に109-118と敗れた現地4月11日の試合後、クリスタプス・ポルジンギスは「本来のこのチームの姿じゃなかったけど、必要な時には必ず現れる。ゴールは理解しているし、間違えるつもりはない」と語った。

上位との連戦を落としてもセルティックスにダメージはない。その一方で、今シーズン圧倒的な強さを見せるセルティックスに勝ったことでニックスの士気は高まった。エースのジェイレン・ブランソに引っ張られて、これで3連勝。肩を痛めてるジュリアス・ランドルは今シーズン復帰できないことになったが、チームの勢いは衰えていない。

前半終了時点で21点だったリードを第3クォーターで29点まで広げて、第4クォーター開始時点でトム・シボドーは主力を下げた。ブランソンは第4クォーターをプレーしなかったにもかかわらず39得点を記録。OG・アヌノビーは肘のケガから復帰して4試合連続出場、攻守を引き締める存在感が戻ってきた。

指揮官シボドーは「この前のバックス戦、そして今日のセルティックス戦での勝利は、このチームの現在地を知る意味で大事な試合だった」と言う。もちろん、その両方を勝利で終えたことに満足している。

一番の収穫は、セルティックスは100%の力で戦っていなかったとしてもブランソンへのディフェンスは徹底してきた中で、ブランソンが十分すぎるほどのパフォーマンスでそれを打ち破ったことだ。「今日の相手は僕らが80試合見てきたセルティックスではなかったよ」とブランソンは笑うが、それでも良い手応えは得られたようだ。

「今日は良いタイミングでシュートを放ち、決めることができた。僕らがチームとして東カンファレンスのトップチームであることも示すことができたと思う。セルティックスの実力は分かっているつもりだけど、僕ら自身の力もまた分かっているんだ」

第3クォーター最後のブランソンのプレーは、フリースロー2本のうち1本を落としたものだった。これを決めていれば3試合連続、そして今シーズン11試合目の40得点超えだったが、「チームが勝てばいい、僕が気にしているのはそれだけなんだ」と全く問題にはしていなかった。

「すべてが完璧とはいかないし、その必要もない。ただハードに戦い、相手のミスを突き、自分にできる最高のプレーをやろうとするのが大事なんだ。それができれば十分だよ。今日は良いディフェンスがたくさんあったし、良いシュートもたくさん打てた」とブランソンは言う。「もちろんまだ改善の余地はたくさんあるけど、僕らは成功を収められる位置にいるよ」