アドバンテージが取れるポジションでどこまで得点を重ねられるかがポイントに
シーホース三河(8勝11敗/中6位)vs琉球ゴールデンキングス(16勝3敗/西1位)
前節の三河は横浜ビー・コルセアーズに最後まで粘られるもダバンテ・ガードナーの活躍もあり勝利。3ポイントシュート成功率が高かったのは好材料だが、琉球を相手にするには2ポイントシュートも確率良く決めたいところだ。加えて、インサイドをゾーンで凌ぐ時間帯もあったため、リバウンド対策がポイントとなる。実際、横浜BCには15本のオフェンスリバウンドを獲得されているため、さらにオフェンスリバウンドが強い琉球には注意が必要だ。一方、琉球は前節ホームで京都ハンナリーズに危なげなく勝利。特にインサイドで強さを見せて、31本のフリースローを獲得した。ディフェンスでも京都のフィールドゴール成功率を低く抑えるなど、強固なディフェンスと手堅いオフェンスを武器に現在6連勝中で、リーグトップの勝率を誇っている。琉球としては、まずはガードナーから簡単にインサイドを破られないようにしながらも、長野誠史や西田優大といったアウトサイドスコアラーにも注意したい。
京都ハンナリーズ(7勝12敗/西7位)vs三遠ネオフェニックス(8勝11敗/中5位)
現在4連敗中の京都は、ホームに戻って一旦仕切り直したいところ。直近の4試合がアルバルク東京と琉球というディフェンスが良いチームを相手にオフェンスが思うように展開できずに苦戦が続いてしまった。ノヴァー・ガドソンが加入し、チームのオフェンス力は向上しているはずなので今節こそは結果を出したい。また、前節の試合開始直後に足を痛めたマシュー・ライトの出場は不透明だが、同じフィリピン国籍であるサーディ・ラベナとのマッチアップにも期待だ。一方、こちらは8連敗の三遠。前節はスタートでつまずいたところから追い上げを見せたが、信州ブレイブウォリアーズに一歩及ばなかった。ほとんどの試合で80失点以上を喫しているため、まずはディフェンスを頑張りたいところ。特に京都の外国籍選手のオフェンスは強力なため、いかにディフェンスで踏ん張れるかが鍵となる。オフェンスでは佐々木隆成と細川一輝が好調のため、アウトサイドでアドバンテージを取りたいところ。お互いに連敗脱出をかけて、気持ちの入った好ゲームになることを期待したい。
アルバルク東京(14勝5敗/東2位)vs富山グラウジーズ(4勝15敗/中7位)
連勝を5に伸ばして、東地区2位をキープしているA東京。首位の千葉ジェッツとは1ゲーム差のため、今節も連勝して上位争いを優位に進めたいところ。田中大貴の欠場は続いているが、安藤周人や小酒部泰暉といった同ポジションの選手がしっかり補う活躍を見せている。勝利した5試合はすべて70失点以下に抑えているため、このディフェンス強度を維持したい。一方、富山は5連敗中。名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、宇都宮ブレックス、川崎ブレイブサンダースと強豪チームとの対戦が続いており、今節も正念場だ。攻守ともに課題が多く、厳しい状況ではあるが、ジョシュア・スミスとブライス・ジョンソンのインサイドでアドバンテージを取っていきたい。前節はフリースローを獲得できず、本来のオフェンスリズムではなかったので、積極的にペイントを攻めていきたいところ。強固なA東京のディフェンスを相手には一筋縄ではいかないが、インサイドに呼応するようにアウトサイドシュートも決まればチャンスがあるだろう。
サンロッカーズ渋谷(10勝9敗/中3位)vs群馬クレインサンダーズ(12勝7敗/東3位)
中地区3位ではあるが、現在3連敗中と苦しいSR渋谷。今シーズンはフィールドゴール成功率が非常に高く、オフェンスの良いチームだったが、ここ3試合は成功率が低迷。逆に対戦相手に確率高く成功されてしまい、本来のバスケットを取り戻せていない。オフェンスのリズムが悪い時こそ、前節は徹底できていなかったディフェンスやリバウンドを激しく遂行して活路を見出したいところだ。一方、前節はレバンガ北海道に完勝して、連敗を脱出した群馬。こちらもフィールドゴール成功率が高いチームなので、SR渋谷を相手にもしっかりとオフェンスを組み立てていきたい。中心はなんといってもトレイ・ジョーンズ。ここまで安定して得点を量産しており、平均20.4得点はリーグ1位となっている。SR渋谷の外国籍選手は3人ともインサイドプレーヤーなので、群馬としてはジョーンズのところでアドバンテージを取り、優位に進めていきたい。お互いに地区の上位に食らいついていくためにも負けられない対決となる。
大阪エヴェッサ(8勝11敗/西6位)vsファイティングイーグルス名古屋(11勝8敗/西5位)
西地区5位と6位の対決。3ゲーム差離れているので、順位が入れ替わることはないが重要な一戦となる。前節の大阪はアウェーで島根スサノオマジックに敗戦。序盤こそ点差をつけられたが、第2クォーター以降はカムバックし一時逆転するところまで島根を追い詰めた。フィールドゴール成功率こそ高くないものの、ターンオーバーを9に抑えて、堅実なオフェンスが展開できていた。島根に負けず劣らずのトランジションバスケを遂行できれば、どのチームにとっても脅威となるだろう。一方、FE名古屋は滋賀レイクスに勝利して3連勝。前半こそリードを許すも、後半は持ち前のディフェンス力を発揮して、わずか19失点に抑えた。アンドリュー・ランダルとジェレミー・ジョーンズの破壊力は相変わらずだが、それ以上にチームディフェンスが光った試合に。大阪のトランジションを封じた上で、今節もディフェンス勝負に持ち込みたいところ。流れを引き寄せることができればビッグクォーターを築けるチーム同士の対戦のため、どちらがイニシアチブを握るか注目だ。
新潟アルビレックスBB(3勝16敗/中8位)vs秋田ノーザンハピネッツ(8勝11敗/東5位)
前節は、3ポイントシュートを高確率で成功させてSR渋谷を下して3勝目を挙げた新潟。前半で築いたリードを第3クォーターに詰められたものの踏ん張り、逆転を許さなかった。外したシュートの半分をオフェンスリバウンドとして回収できたのもSR渋谷に流れを渡さなかった要因となった。効果的なオフェンスはできていたが、ディフェンスではズレを作られたところから、ワイドオープンで打たせてしまう場面が目立ったので修正が必要だろう。一方、前節の秋田は攻撃的なディフェンスで宇都宮のオフェンスをシャットアウトし、わずか53失点に抑えて完勝した。まだ勝率は5割に満たないが、前田顕蔵ヘッドコーチがベンチに戻ってきたことでここからの巻き返しに期待できる。ハンドオフすら簡単にさせないハードなディナイディフェンスを過密日程の中で遂行し続けているのは賞賛しかない。また、スティーブ・ザックの活躍は目を見張るものがあり、2試合連続のトリプル・ダブルまであと1アシストだった。今節はコーバーンとザックというリーグでも有数のリバウンダー対決は見ものとなる。