オールラウンド型フォワードがマジックの再建に力を尽くす
現地6月23日にNBAドラフト2022が実施され、デューク大出身のパオロ・バンケロ(フォワード)が、全体1位指名権を保持していたマジックから指名された。
ワシントン州のシアトルで育ったバンケロは、イタリア系の血を引くアメリカ人で、母親は元プロバスケットボール選手だ。デューク大で過ごした昨シーズンは39試合に出場し、平均17.2得点、7.8リバウンド、3.2アシストを記録。インサイドプレーヤーながらも、現代NBAでは欠かせないオールラウンドなスキルを備えた選手で、1年目からのローテーション入りが期待されている。
色鮮やかな紫のスーツでドラフトに出席したバンケロは、NBAコミッショナーのアダム・シルバーから名前を呼ばれた瞬間、席から立ち上がって涙を流して喜んだ。ドラフト後の会見で、彼は「うれし泣きは初めて」と運命の瞬間を振り返った。「とても感傷的な瞬間で、うれしくて泣いたのは初めて。周りには、指名順に関係なく泣かないと言っていたのに、感動してしまって涙が止まらなかった」
自分と同じ立場に立つ次の世代へのアドバイスを求められると、バンケロは「先々のことは考えず、その日の課題をこなすこと。一生懸命に努力して、日々積み重ねていけば報われる」と答えた。
マジックは再建途中のチームで、バンケロのような若い選手に適した環境と言える。本人は「マジックのため、持っている力を出し尽くす」と、プロ1年目に向け意気込みを語った。「勝利に対する意識、努力を優先する考え方をチームにもたらしたい。チームのみんなとプレーする準備はできている。今日は、僕の人生にとって最高の瞬間に入る。とても興奮している。マジックの一員になれるなんて、これ以上に幸せなことはない」