ミカル・ブリッジズ

キャリアハイ更新を逃すも「勝てれば満足だよ」

マジックの連勝を9で止めたのはネッツだった。現地12月2日、マジックをホームに迎えたネッツは、129-101の大勝を収めた。

堅守を誇るマジックをスピードで振り回し、ペースを上げて次々とシュートを放って第1クォーターだけで43得点を奪い、自分たちのペースに引きずり込む。そこで主役を演じたのはミケル・ブリッジズだ。第1クォーターにフィールドゴール11本中8本、さらにフリースロー8本を得て26得点を挙げたブリッジズは、最終的に42得点を奪った。

ネッツは2日前、ホーネッツとの接戦を1点差で落としていた。この時に指揮官ジャック・ボーンは「選手たちが気持ちの面で準備不足のまま試合に入ってしまった。正しいメンタリティで試合に臨めば自由自在にプレーし、シュートを決められるのに」と苦言を呈している。ブリッジズも気持ちは同じで、この試合ではティップオフからエンジン全開で行くと決めていた。

「ホーネッツ戦でも準備はできていたはずなんだ。連勝を3からさらに伸ばすつもりだった。ああいう試合を落としちゃいけない。僕らは東のトップチームではなく、勝てる試合は確実に勝っていかないと。だから同じ失敗を繰り返すわけにはいかなかった」とブリッジズは言う。

第1クォーターでの26得点は、2021-22シーズンにルカ・ドンチッチが挙げた28得点に続く記録。前半での34得点は、今シーズンのリーグ最多得点だ。過去にこれほど良いスタートを切れた試合はあったかと問われたブリッジズは「昨シーズンもホーネッツとのホームゲームでは調子が良かった記憶がある」と答えたが、その時は前半で21得点。今回のほうがはるかに上だ。

ブリッジズのキャリアハイは45得点で、あと2点届かなかった。3本外したフリースローをきっちり決めるか、後半に8得点と失速していなければ、キャリアハイを更新できていたはず。それでもブリッジズは「全然気にしていないよ」と笑う。「チームが勝つのが第一だ。勝てれば満足だよ」

ネッツではベン・シモンズが現地11月6日のバックス戦に33分出場したのを最後に欠場が続いている。長らく彼を苦しめている腰の痛みが再発し、注射による治療を受けて、まだしばらくは欠場が続く。指揮官ボーンは「2週間後の検査で問題がなければ、そういったプロセスに進める。治療とリハビリを続ける中で、少しずつバスケの活動を増やしていく」と説明する。

先発ポイントガードを務めるはずだったシモンズが長期離脱となり、スペンサー・ディンウィディーが代役を務める中、デニス・スミスJr.の復帰は朗報となる。ケガから半月ぶりに復帰した彼はホーネッツ戦で21分プレーして10得点11リバウンド6アシストを記録。ベンチから出る2番手のポイントガードとしての役割を見事に果たした。

ブリッジズもスミスJr.の復帰を歓迎する。「彼は攻守にアグレッシブに、チームに必要なプレーのできる選手だ。他の選手をプレーしやすく導くことで勝利に貢献してくれる」

ロニー・ウォーカー四世とドリアン・フィニー・スミスもケガで欠場となかなか戦力が揃わないネッツだが、これで10勝9敗と再び勝ち越し。ブリッジズは攻守にチームを牽引している。