富山グラウジーズ

弱点を突き、第3クォーターを32-14と圧倒

富山グラウジーズがホームに三遠ネオフェニックスを迎えた一戦は、三遠のファウルトラブルで訪れた好機を逃さずに第3クォーターを32-14と圧倒した富山が92-77で勝利し、今シーズン初の連勝を果たした。

三遠は松脇圭志やサーディ・ラベナが速攻を成功させるなどトランジションが機能。さらにロバート・カーターが前半に放った4本すべての3ポイントシュートを成功させ、太田敦也や田渡凌がミドルシュートを確実に沈めていった。

対する富山も松井啓十郎が少ないチャンスで3ポイントシュートを成功させ、ドワイト・ラモスがタフショットをねじ込む。そして、ジョシュア・スミスのインサイドプレーで確実に加点しつつ、ジュリアン・マブンガがディープスリーにアシストも連発する活躍を見せ、39-40と拮抗した展開となった。

だが第3クォーターに入ると、三遠がファウルトラブルに陥ったことで試合展開が一変する。三遠は太田が立て続けに3つのファウルを犯し、開始2分でチームファウルが5に到達した。

そして、富山はこのチャンスを逃さなかった。スミスがペイントエリアを支配し、マブンガもドライブを仕掛け、弱体化したインサイドを徹底的に狙い、このクォーターだけで9本のフリースローを獲得。ダブルチームに来られても、ゾーンで中を固められても、冷静にパスを回してオフェンス優位な状況を作った。松井に続き、晴山ケビンにも3ポイントシュートが当たり、チームで16本中11本のフィールドゴールを成功(68.8%)させた富山がこのクォーターを32-14と圧倒した。

インサイド狙いに固執した富山にミスが続いたこともあり、三遠にも付け入る隙はあった。それでも、タフショットを打たせることに成功しても簡単にセカンドチャンスを与えてしまい、ターンオーバーを奪った直後に攻め急いでボールロストするなど自滅していった。タイムアウト明けに8秒バイオレーションとなったり、フリースロー成功率が5割を切ったことで我慢し切れないなど、最後まで悪い流れを変えられなかった。

最終クォーターは23-21と意地を見せた三遠だったが、エリアス・ハリスをケガで欠く状況でファウルトラブルに陥り、手薄なインサイドを狙われビッグクォーターを作られたことが致命傷となり、最終スコア77-92で敗れた。

勝利した富山はマブンガがゲームハイの22得点に加え、7リバウンド6アシストとマルチに活躍し、スミスが一人で10本のフリースローを獲得して21得点11リバウンドのダブル・ダブルを記録した。また松井、ラモス、ブライス・ジョンソンも2桁得点を記録するバランスアタックで、今シーズン初の連勝を達成した。