リオ五輪に参加するアメリカ代表のフロントコートを考察する
リオ五輪に出場するアメリカ代表12名のロスターは来週発表される予定となっている。先日は実力者の多いポイントガードの最終候補を紹介したが、今回は、フォワードとセンターのフロントコート最終候補について触れたい。
フロントコートですでに出場辞退を発表した選手は、スパーズのラマーカス・オルドリッジのみ。最終候補には、ニックスのカーメロ・アンソニー、サンダーのケビン・デュラント、ウォリアーズのドレイモンド・グリーン、キャバリアーズのケビン・ラブ、クリッパーズのデアンドレ・ジョーダンら、現代のNBAを代表する選手が名を連ねている。
北京、ロンドン五輪で金メダル獲得に貢献したキャブズのレブロン・ジェームズも候補に含まれているが、今大会を辞退する可能性があると報じられている。キャブズの初優勝のため、ウォリアーズとのファイナルでは全身全霊を捧げ、悲願を達成したばかりだ。肉体的、精神的な疲労度を考えれば、短いオフを休養に充てたいと考えたとしても無理はない。
『ESPN』は、「グリーンとデマーカス・カズンズは五輪出場を受け入れた」と報じている。
過去の五輪での実績を考えれば、アンソニーとデュラントも選出の可能性が高い。ラブもロンドン五輪で金メダル獲得に貢献しており実績は十分。あとはジェームズと同様に、休養を優先するかどうか。
ペリカンズのアンソニー・デイビスは、プロでの経験がなかったにもかかわらず、ロンドン五輪の代表に選出され、当時はサプライズ招集と言われた。NBAでもすぐに実力を発揮し、今ではリーグを代表する選手となった。今年3月に左ひざと左肩の負傷により残り試合の全休を発表したが、順調に回復して問題なくプレーできるのであれば、2大会連続の代表入りもあり得る。
これまでの発言から察するに、有力候補の中で誰よりもリオ五輪出場を希望しているのはカーメロ・アンソニーだろう。クリッパーズのクリス・ポールが出場辞退を表明した今年の3月には「「オリンピック開催時期は、僕にとって最高のタイミング。ケガもあったし、今シーズンの後だからね。精神的にも、試合に出てもう一度オリンピックを感じられるのは良いことだ」と語っている。
チームは3年続けてプレーオフ進出を逃し、自身も負傷などで存分にパフォーマンスを発揮できていないことから、緊張感のある五輪で優勝を経験し、来シーズンを迎えたいと考えているのだろう。
もしレブロン・ジェームズが出場を辞退した場合、代表も世代交代が進むだろう。3大会連続金メダル獲得を目指すチームUSA最終12名がどんな陣容になるのか、来週の発表が待たれる。