前半は横浜が主導権を握るも後半で大阪に対応される
横浜ビー・コルセアーズvs大阪エヴェッサの第2戦は、延長の末にホームの横浜が85-92で敗れ、連勝を逃した。
試合は横浜が先に主導権を握る。ハイスクリーンを使いズレを作って3ポイントシュートのチャンスを次々と作り出し、第1クォーターだけで8本中5成功と大量得点を奪う。インサイドでも効率良く得点を重ね、47-40とリードして前半を終えた。
しかし後半になると大阪の得点源であるジョシュ・ハレルソンのシュートが当たり出す。インサイドではダブルチームで抑えても上からねじ込まれ、少しでも間を開けると高い位置からでも容赦なくシュートを打たれ、後半だけでハレルソンに22得点を許し、第4クォーターでは一進一退の戦いに。
横浜は大阪のインサイドを封じるためにゾーンディフェンスを遂行するが、大阪の橋本拓哉と中村浩陸を中心とした速いパス回しからズレを作られて持ちこたえられない。それでも残り31秒でアキ・チェンバースのシュートが決まり76-76と同点に。ラストポゼッションで橋本尚明が決まれば勝利の3ポイントシュートを放つもリングに嫌われ、40分間で決着がつかなかった。
セカンドチャンスポイントで12-22と大きな差に
横浜の福田将吾ヘッドコーチが「オーバータイムにもつれ込んで、大阪さんの方が長い時間プレーすることに選手が慣れていた。対してウチはエナジー不足でオーバータイムで失速してしまった」と振り返ったように、延長に入ると大阪の試合巧者ぶりが表れる。
横浜はディフェンスでプレッシャーをかけ続けるも、それがファウルになってしまい良いリズムを作れない。大阪がファウルをせずに守り切ったのに対し、横浜はファウルがかさみフリースローで5得点を与えてしまう。さらにリバウンドでも大阪に上回られて、延長では9-16と差がついた。
大阪の天日謙作ヘッドコーチは、ディフェンスを勝因に挙げる。「後半は特にローポストのダブルチームやゾーンをしましたが、選手がそこを理解して、ディフェンスで上手く横浜の得点を止めました。チームでディフェンスをちゃんとやろうという意識が高くなっている」
敗れた横浜の福田ヘッドコーチは後半の失速について、「大阪さんのゾーンに対して慌ててしまった。特に第4クォーターでは私の指示ミスで(レジナルド)ベクトンのインサイドを意識しすぎ、オフェンスが重くなってしまった」と攻めのバランスの悪さを反省した。
「こういう場面でこそ最後の1プレーが非常に大切になってきます。私は最後のシュートが入る入らないは時の運だと思っていますが、それでもこういう試合を勝ち抜くためには、そういうところも含めてチーム力を上げていかなければいけません」と今後に向けての意気込みを語った。
「接戦したから手応えがあるとかではない」
横浜にとっては昨日の勝利に続き、好調の大阪に対して最後まで食い下がる健闘ぶりが光った試合だった。それでも生原秀将は「接戦したから手応えがあるとかではなく、ただただ純粋に勝ちたかったし、勝てる試合だったので悔しいです」と語る。
ただ、勝敗にかかわらずチームとしてステップアップしていくのは大事。以前はオープンシュートがことごとく決まらず、指揮官が「なんでこんなにシュートが入らないのか」と漏らすほどだった。それでもこの試合では、自分たちのバスケットができている時間帯には高確率でシュートが決まっている。生原はその理由をこう明かす。
「福田さんのバスケットになってから戦術がはっきりして、どのタイミングでシュートを打つのが良いかが分かるようになりました。みんな余計な思考がなくなったことで、シュートタッチも良くなっていると思うし、各々が役割を理解してきていると思います。今までは1年前や2年前からずっと同じバスケットをやっていて、相手からしたら守りやすいバスケットを今シーズンも頭からずっとやっていました。それだと簡単に相手に読まれてしまいますし、モヤモヤしながらみんながバスケットをしていた部分があったけど、そこが解消されたことも大きいです」
9勝25敗といまだB1全18チーム中17位と低迷は続くが、シーズンは半分近くを残している。今回の2試合のように一つずつ積み上げていくことで、シーズン終盤戦をこれまでとは違ったものにする余地はまだ十分に残されている。
2月2日のB1 7試合の結果
富山80-88北海道
秋田81-82京都
SR渋谷74-76琉球
横浜85-92大阪
三遠50-87宇都宮
三河57-81滋賀
名古屋64-68新潟
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