
OG・アヌノビー欠場をチームでカバーしての快勝
セブンティシクサーズのジョエル・エンビードは、ファーストラウンドの『GAME7』でセルティックスを撃破した直後に「チケットを買って会場に足を運んでほしい。2年前のことを思い出してくれ」とファンに懇願した。2023-24シーズンのプレーオフでニックスと対戦した時、ホームにもかかわらず多くのニックスファンが詰め掛けていたからだ。しかし、敵地で2敗を喫してホームに戻った第3戦、エックスフィニティ・モバイル・アリーナでは再びニックスファンが集結することとなった。
シクサーズは第1クォーターこそ31-27とリードしたものの、第2クォーターに15-32と失速。ジョエル・エンビードは復帰したがコンディションが十分ではなく、ポール・ジョージは第1クォーターに魔法のようにシュートを決めて15得点を挙げたものの、第2クォーター以降は9本のシュートをすべて外し無得点に終わった。タイリース・マクシーも抑え込まれた。そしてセカンドユニットの時間帯ではニックスが圧倒した。
ニックスはOG・アヌノビーが欠場となり、マイルズ・マクブライドを先発起用する4ガードの布陣に。これが噛み合わずに立ち上がりにつまづいたものの、カール・アンソニー・タウンズのファウルトラブルをミッチェル・ロビンソンが埋め、普段はマクブライドが担うベンチからの得点はランドリー・シャメットが肩代わりした。
セカンドユニットが立て直し、先発が戻って良い流れを継続したニックスに対し、シクサーズはベンチに頼りになる戦力がおらず、先発の疲弊とともに右肩下がりとなった。しかもホームで『レッツゴー・ニックス!』のコールが響き渡るのだから、押し返す力を出せなかった。
All the usual suspects of Madison Square Garden hopped over to Philadelphia to support the Knicks! pic.twitter.com/vvlRttxBDg
— NBA (@NBA) May 9, 2026
「ネットの餌食になるようなことは言わないよ」とケリー・ウーブレイJr.はニックスファンの多さについてのコメントを拒否した。「結局のところコート上で戦うのは僕たちだ。ファンのことを愛しているけど、僕らが意識を向けるべきは観客席じゃなく自分たちのバスケだ。ニックスファンの歓声が大きくても、ここが僕らにとって慣れ親しんだ場所なことに変わりはない。言い訳にはならないよ」
最終スコアは108-94。ニックスにとっては31失点した第1クォーター以降の36分間で、失点を63に抑えたディフェンスが引き寄せた勝利だった。シュート好調のポール・ジョージをミケル・ブリッジズがマークして抑え込み、マクシーをマークするマクブライドは前から当たることで彼の足を止めさせ、ダブルチームでボールを手放させた。マクシーのシュートアテンプトは12本と、『ボールを持たせない、シュートを打たせない』チームディフェンスが機能した。
ブリッジズは「スカウティング通りにプレーしたんだから、チーム全員の努力の成果さ」と、個人の手柄にしようとしなかった。「タイリースがシクサーズにとってどれほど重要かは分かっていたから、できる限り彼を苦しめようとしたし、周りの4人も助けてくれた。僕がベンチに下がっている時も、ディフェンスが緩むことはなかった。僕のディフェンスは好調だったけど、チーム全体がよく集中して動けていたと思う」
マクシーは、彼にボールを持たさないニックスのディフェンスに「相手が常にダブルチームを仕掛けてくるなら、僕としてはパスを出すことが正しいプレーになる」と、アテンプトが少なかったこと自体が失敗だったとは考えていない。「何をやるにしてもダブルチームに来て、そこで正しいプレーを選択できていたと思う。シュートタッチも良く、12本中8本を決めることができたから、プレーは悪くなかったはずだ」
そしてマクシーはこう続ける。「マインドセットは変えないよ。1試合ずつ、1ポゼッションずつ、1プレーずつを大切にしていく。ここから4連勝しなきゃいけなくなったなら、そうするだけだ。大きな挑戦であることに変わりはないし、プライドを持って戦う」