写真=Getty Images

フィールドゴール成功率は脅威の76%

ロケッツのジェームズ・ハーデンが、5日のジャズ戦で56得点を奪う大活躍を見せた。

25本中19本のフィールドゴール成功、うち3ポイントシュートは8本中7本、フリースローも12本中11本成功とまさに『完璧な出来』。アシストも13を記録している。この試合の前までハーデンは、開幕からの10試合すべてで20得点6アシストを記録する安定感を見せていたが、最多得点は31得点と控え目だった。それがこの試合で爆発、キャリアハイを塗り替える56得点を記録した。

立ち上がりに2-10とビハインドを背負ったロケッツだが、ハーデンを中心に反撃開始。ハーデンのアシストからライアン・アンダーソンの3ポイントシュート、クリント・カペラのアシストからハーデンの3ポイントシュート、デリック・フェイバーズとの1on1からハーデンのステップアップ・ジャンパー、そして再びハーデンのパスを受けたライアン・アンダーソンの3ポイントシュート、クリント・カペラのアシストからハーデンの3ポイントシュートが決まり、16-2のランで一気に突き放す。

4本の3ポイントシュートを含む8本のシュートをすべて決めたハーデンに牽引され、第1クォーターで39-28とリードしたロケッツ。ハーデンがベンチに下がっている間もリードを保ち、ハーデンが戻るとまたリードを広げていく。

第3クォーター終了時点でハーデンは54得点。ジャズの守備は全く彼を止められず、どこまでも得点を伸ばしそうな気配だったが、117-90と大差が付いた最終クォーター残り7分半の時点で、ファンの拍手に送られてコートを去った。

最終スコア137-110でロケッツの勝利。得点とアシストでハーデンが関与したのはチームの137得点のうち実に91得点にも及んだ。

もう少しプレーを続ければ57得点というカルビン・マーフィーのクラブ記録を更新できたはずだが、試合後のハーデンは「勝ったかOKだろう?」とあっさりしたもの。得点量産の秘訣については「アグレッシブでいること。アグレッシブにプレーすれば良いことが起きるんだ。それは僕個人だけにじゃなく、チームにとってもね」

昨シーズンのMVP争いはラッセル・ウェストブルックとのハイレベルな争いの末に受賞を逃した。今シーズンはサンダーとロケッツがともに大型補強をしたために個人スタッツは落ちると予想され、巷ではバックスのヤニス・アデトクンボやニックスのクリスタプス・ポルジンギスの名が候補として挙がっている。それでもこの試合のパフォーマンスを見る限り、選手層が厚くなってもハーデンのパフォーマンスは落ちておらず、MVP争いの有力候補であることは間違いない。