アクシデントで出遅れた大阪、ゾーンが機能し対抗
大阪エヴェッサは先発として登録されていたグレッグ・スミスが急遽欠場。NBAでのプレー経験もあるインサイドの柱だが、前日の試合から痛みを訴えていた左足裏の状態が悪く、出場自体を回避することになった。ジーノ・ポマーレが代役としてセンターに入ったが、桶谷大ヘッドコーチは「出足はアップアップしてしまったところがある」と展開を振り返る。
第1クォーターのアルバルク東京はアレックス・カークが7得点、竹内譲次が6得点とインサイドの強みを生かしてスコアを重ね、21-12の9点リードで終えた。
しかし第2クォーターは大阪がカムバックする。3-2の「マッチアップゾーンディフェンス」が奏功していた。桶谷大ヘッドコーチは「ゾーンを使ったらあっち側の使うプレーがある程度、限定されるのが分かっていた。インサイドをやられていたので、その部分でしっかりパックして中をやられないようにという意味を込めた」と狙いを説明する。
A東京はオフェンスが機能せず、守備にも隙が生まれて速攻から立て続けに失点。前半終了間際には熊谷尚也がスリーポイントを決め、30-30と同点に追い付いて前半を終えた。
最後まで分からない接戦、勝敗を分けたのはミス
桶谷ヘッドコーチはこの時間帯のオフェンスをこう振り返る。「グレッグ(スミス)がいると彼に頼ってボールがインサイドで止まってしまう。今日はボールがサイドトゥーサイド、インサイドアウトとかなり動いた。ある程度良いシュートで終われたし、ターンオーバーも致命的なものは少なかった」
A東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは「大阪はゾーンと見せかけながらマッチアップしてくるディフェンスで、対応するまでに時間がかかってしまった。ゾーンをしてきたらマンツーマンのオフェンスを引き続いてプレーしなさいと指示した」と説明する。
A東京は再び大阪を突き放し、52-47で第3クォーターを終えた。しかし大阪は4022人の大観衆の声援を受けて第4クォーターに再びカムバック。今野翔太、ディビッド・ウエアが立て続けにシュートを決め、8ポイントのランで55-52とひっくり返した。
A東京も田中大貴が3ポイントシュートを決めて追い付き、試合は微差のまま終盤まで続いていく。大阪は残り1分41秒にウエアが決めて65-67まで追い上げたが、その後のシュートを決められない。
大阪は2点ビハインドで迎えた残り3秒。相手のスローインからミスを誘ってマイボールを得る。しかし、逆転をかけた残り3秒からのスローインを、熊谷尚也がザック・バランスキーの手に当ててしまった。こぼれ球は田中の胸中へ。田中はフリースロー1本を決め、A東京が68-65で激闘を制した。
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