昨シーズンはケガに苦しむも、最後はファイナルMVPに
栃木ブレックスに4シーズン在籍し、Bリーグ初年度のファイナルMVPとして優勝に貢献した古川孝敏が、栃木との契約満了に伴い琉球ゴールデンキングスに移籍することが決まった。
古川は東海大からアイシンシーホースに入団し、3年間プレーした後に栃木へと移籍。在籍3シーズンを通じて主力として働いてきた。Bリーグ初年度のシーズンは足底筋膜炎という厄介なケガに苦しめられ、前半戦に2カ月近くの戦線離脱。復帰後も本調子を取り戻すまでに時間を要し、ケガが少ない選手だった古川にとっては苦しい経験となったが、次第に調子を上げてシーズン終盤の勝負どころで本領発揮。ファイナルではMVPに輝く活躍で、栃木のBリーグ制覇に大きく貢献した。
その古川がこのタイミングで移籍を決断。かねてから「自分をどう磨いていくか」、「自分をどう高めていくか」に極めて熱心だった古川だけに、今回の移籍も自身のレベルアップを最優先に考えたものだ。
琉球の新ヘッドコーチは佐々宜央。かつて栃木でコーチを務めており、日本代表でもともに戦った仲。また代表で言えばアイラ・ブラウンとは刺激し合う間柄で、彼らの存在が古川の決断を後押ししたものだと思われる。
古川は加入発表のリリースで、クラブを通じてコメントを発表している。
「今回このような機会をいただいたキングスのみなさんに心から感謝いたします。日々努力を怠らず、チームのために最高のパフォーマンスを出していきたいと思います。皆さんの前でプレーするのがとても楽しみです。熱く激しく、共に戦いましょう!」
佐々ヘッドコーチによる新体制下、琉球はアイラだけでなく須田、石崎巧、二ノ宮康平と実力者を次々と獲得。そして今回の古川の加入もインパクトは大きい。チャンピオンシップ出場をつかむのがやっとだった昨シーズンから大きくジャンプアップしようという意気込みが感じられるチーム作りを推し進めている。
まだ外国籍選手との契約が決まっていないが、これからインサイド陣をどう整備するか。琉球の動きから目が離せない。