マーティンとウェンバニャマはNBA入り以前からの関係

スパーズは現地8月18日、今シーズンから新たに加入するコーチングスタッフを発表した。昨シーズン途中に脳卒中で離脱したグレッグ・ポポビッチヘッドコーチが退任し、代理として指揮を執っていたミッチ・ジョンソンが昇格。ジョンソンを支えるべく経験豊富なメンバーが名を連ねている。

アシスタントコーチより立場が上のアソシエイトコーチにはショーン・スイーニーが就任。過去4シーズンに渡りマーベリックスのアシスタントを務め、今オフにはサンズの新ヘッドコーチ候補に名前が挙がるなど、手腕を評価されているコーチだ。

その他、現役時代はフィジカルの強さを生かしたフォワードとして活躍し、過去2年間はティンバーウルブズでコーチを務めていたコーリス・ウィリアムソンや、昨シーズンは傘下のGリーグオースティン・スパーズでヘッドコーチを務めたスコット・キングなどもアシスタントとして加入する。

注目したいのは、アシスタント兼育成コーチとして入団するティム・マーティンだ。彼はスキルコーチとしてトレイ・ヤング、タイリース・マクシー、そしてスパーズの中心選手となったビクター・ウェンバニャマなどを指導してきた実績の持ち主。特にウェンバニャマは彼がNBA入りする以前の2020年から指導を行い、221cmのサイズで卓越したハンドリングスキルを備える規格外の選手への成長に貢献してきた。

ウェンバニャマにとって、自分をずっと指導してくれたマーティンがスパーズに加入することで、日常的に指導を受けられるのは大きなプラス材料だ。また、スパーズには今年のドラフト全体2位指名のディラン・ハーパーという逸材もおり、ハンドラー育成に定評のあるマーティンの存在は、ハーパーの育成においても心強い。

新シーズンにおいて、久しぶりにプレーオフ戦線にからむことが期待されているスパーズは、選手だけでなくスタッフでも的確な補強を行い、着々とチームの基盤を強固なものにしている。