ブロニー・ジェームズ

「最も必要なことは一流レベルのコンディションにすること」

ちょうど1年前、レイカーズで大きなスポットライトを浴びていたのはブロニー・ジェームズだった。昨年のドラフト2巡指名で父レブロンと同じチームに加入すると、サマーリーグからトレーニングキャンプと注目を集め、シーズン開幕戦で歴史的な親子共演が実現した。

だが、その後は出場機会を得られず、NBA1年目は27試合に出場し平均2.3得点、0.8アシスト、0.7リバウンドに留まった。Gリーグでは11試合に出場し平均21.9得点、5.4アシスト、5.2リバウンドと活躍したが、NBAの厳しい洗礼を受けた。

苦しいスタートとなったブロニーの1年目だが、振り返れば彼は大学在籍1年のみでアーリーエントリーしており、まだ20歳と若い。フィジカル、スキルの両方とも発展途上であり、多くの伸びしろがある。ただ、一方でレブロンの息子という看板を外し、ドラフト2巡目指名の2年目選手という経歴だけを見れば、新シーズンもローテーション入りしてプレータイムを得るのはかなり難しい立ち位置にいる。

レイカーズの指揮官JJ・レディックは「ブロニーにとって最も必要なことは一流レベルのコンディションにすることだ。それが今の彼における壁でそれを乗り越えることができればNBAで素晴らしい選手になれるチャンスがある」と語る。

そしてレディックは、ブロニーの目指すべき選手像として、ともにタフなディフェンスとハッスルプレーでチームに勢いを与えるTJ・マッコネル、デイビオン・ミッチェルの両ガードを挙げた。

「彼らはオフェンス、ディフェンスの両方で、すべてのポゼッションで全力を尽くし、その激しいプレーによって試合にインパクトをもたらしている。ディフェンスでのピックアップ、ゴール下へのドライブなど、ブロニーの素晴らしい才能を目にしてきた。彼が次のレベルにいくには心肺機能の向上が必要だ」

ブロニーは、大学入学前となる2023年夏の練習中にいきなり倒れ、心肺停止となって生死の境をさまよった。幸いにも一命を取り留め、この年の12月にはNCAAデビューを果たす驚異の回復力を見せたが、一連の出来事を考えれば心肺機能を鍛えるには難しい状況だった。高校時代から定評のあった激しいディフェンスをより長い時間持続するためにも、今はスタミナを増すことがNBAで生き残るために必要だ。