マイルズ・ブリッジズ

劣勢にも屈せず、土壇場で追い付き延長を制す

セルティックスは6連勝中で、対するホーネッツは4連敗中。チームの地力にも差があり、セルティックスが優位と見られた。そして実際、第2クォーター前半で18点差を付けて悠々とプレーする姿からは、エリートチームの貫禄が感じられた。ジェイソン・テイタムは試合を前に、「シャーロットには年に2回しか行かないけど、僕のユニフォームを着て応援する子供がいる。全国放送じゃない月曜の試合で誰も見ていないからって手を抜いたりはしない。それは偉大な選手のすることじゃない」と語った。どこが相手でも油断しないという意思を言葉にした彼は、45得点を挙げている。セルティックスに隙があるとすればデリック・ホワイトの欠場だったが、ベンチから出たペイトン・プリチャードが21得点と活躍しており、やはり隙はない──はずだった。

しかしバスケは分からない。どんなに「油断しない」と言葉にしていても、一度どこかで綻びが出ると、一気にリズムを悪くすることがある。それを起こしたのは、劣勢でも決してあきらめないホーネッツの粘りだった。

第4クォーター残り2分20秒でドリュー・ホリデーの3ポイントシュートが決まって108-99。ここでセルティックスは気を緩めてしまい、ホーネッツの不屈の闘志に飲みこまれた。土壇場で追い付かれ、オーバータイムで逆転されて118-121で敗れた後、セルティックスの指揮官ジョー・マズーラは「勝てる試合を落とした? トランジションで29点取られ、セカンドチャンスで20点取られ、オフェンスリバウンドを17本取られたんだ。これでは勝てるわけがない」とうめくように言った。

ホーネッツを勢い付けたのはマイルズ・ブリッジズだ。プライベートの問題で逮捕されたことで長らくNBAの舞台から遠ざかっていたブリッジズは、復帰3試合目で初のスタメン出場となった。フィールドゴール13本中成功わずか3本とシュートはほとんど決まらなかったが、45分の出場で15リバウンドとガッツを前面に押し出して戦い、オーバータイム残り6秒で勝負を決める3ポイントシュートをヒットさせている。

「最高の気分だ。セルティックスはプレーオフで勝つために戦っている、とてつもない才能を持ったチームだ。でも、僕らだって負けちゃいない。今日みたいな意思を持てば、どこが相手でも戦える」とブリッジズは言う。「先発かベンチスタートかは僕にとっては重要じゃない。ベンチから出ても30分以上プレーして、自分のリズムを取り戻せているから、良い感覚を得られているよ」

ブリッジズの復帰とともに、今シーズン開幕から好調だったラメロ・ボールもさらに調子を上げている。ここまでキャリアハイの25.3得点を記録しているが、ブリッジズ復帰後の3試合では37得点、34得点、36得点を記録。ラメロとブリッジズのコンビは周囲の期待に応え、かつてと変わらぬ相性の良さを見せている。

ブリッジズは『相棒』についてこう語る。「メロの才能はいつも一緒にいる僕にはよく分かる。自分に自信を持って、キレのあるプレーをしているよ。ただ、彼の一番の才能は勝利に貪欲なことだ。派手なプレーを好むように言われているけど、彼にとって常に一番は勝つこと。『チームの顔』に相応しいプレーをやっているんだ」

ホーネッツは開幕から4勝9敗と苦戦しているが、ラメロはケガからの復活を果たし、ブリッジズも戻ってきた。セルティックスを相手に挙げた大きな1勝で、チームはさらに勢いを付けられるはずだ。