デジョンテ・マレー

新たなチームメート、ヤング、コリンズとともにプロアマリーグに出場

7月中旬にレブロン・ジェームズがプロアマリーグの『ドリューリーグ』に11年ぶりに出場し、42得点16リバウンド4スティールを記録したことは記憶に新しい。レブロンとともに出場したブルズのデマー・デローザンも30得点14リバウンドを記録し、彼らのハイライト映像はSNSを通じて世界中に拡散された。

アメリカのプロアマリーグは、アメリカ各地の高校や大学などの体育館で行われ、基本的には無料で観戦できる。NBAのスター選手が地元の体育館でプレーするとなれば、多くの人が詰め寄るのは当然だ。レブロンが出場した際には、1300人収容の会場に2500人のファンが集まったという。

彼らだけでなく、オフシーズンになるとNBA選手がプロアマリーグに出場することは珍しくない。それでも、長いシーズンを万全のコンディションで戦い抜くために、オフはトレーニングやコンディショニングに注力する選手も多い。

もちろん、NBAとはプレーレベルが異なるため、選手にとってプラスになる面は少ないだろう。それでも、今オフにホークスと契約したオールスターガードのデジョンテ・マレーは、地域の子供たちや普段NBAを見に行くことができない人たちのために、「NBAの仲間たちへ」と自身のSNSでプロアマリーグに参加してほしいと呼びかけた。「もし、君が健康でバスケットが好きなら、プロアマに参加してほしい。そうすれば、子供たちやNBAの会場ではバスケを見ることができない人たちが、無料で僕たちのプレーを見ることができる」。実際にマレーは、新天地ホークスのチームメート、トレイ・ヤング、ジョン・コリンズとともにプロアマリーグに出場し、会場を沸かせた。

また、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンも自身のポッドキャスト番組にデローザンを招いた際に、プロアマリーグへの出場は遠い存在のNBA選手を身近に感じられる素晴らしい機会だと語った。「NBAを見る機会がない子供たちが、君(デローザン)やレブロン・ジェームズのプレーを見る機会を得たのは大きい。幼い頃の僕にとって、NBA選手は非現実的だったんだ。彼らは現実の人間ではなかった。前にテレビでバスケットの試合を見ていた誰かが、『すごいなあ。いつかは自分もあそこでプレーしたいけど、そこにたどり着く方法が分からない』と言った。僕はそういう子供たちを見て、NBA選手のプレーを実感させてあげなければならないと思った。でも今回、子供たちは君やレブロンと触れ合うことができた」

NBAの会場に試合を見に行けない子供たちの中にも、将来NBA選手を目指す者は多いだろう。マレーやグリーンが言うように、そんな子供たちがNBA選手と触れ合える機会が増えることはバスケット界の未来のためにも大切なことだ。