マーケル・フルツ

写真=Getty Images

右肩のケガからイップスに陥り不完全燃焼

ゴードン・ヘイワードの抜けた穴を埋め、チームの得点頭となったジャズのドノバン・ミッチェル。プレーオフでカイリー・アービング抜きでの戦いを強いられたセルティックスを牽引したジェイソン・テイタム。レイカーズの主力を担ったカイル・クーズマなど、『当たり年』と言われた2017年ドラフト組は2017-18シーズンに大いに活躍した。

しかし、ドラフト全体1位指名選手のマーケル・フルツは、苦難のシーズンとなった。セブンティシクサーズでのデビューシーズン、故障に苦しみわずか14試合の出場に留まったフルツは平均7.1得点、3.8アシスト、3.1リバウンドを記録するも、その数字は期待を下回るものだった。シーズン終盤に復帰を果たすもローテーションには入れず、プレーオフではたった23分間の出場となった。

だが、新シーズンのフルツは一味違うかもしれない。現在はトレーナーの指導の下でシュートフォームをイチから作り直し、昨シーズンに苦戦したジャンプシュートは大きく改善しているという。

ジョエル・エンビードとベン・シモンズに牽引されたシクサーズはレギュラーシーズンを52勝30敗で終え、2011-12シーズン以来のプレーオフ出場を果たした。インサイドで力を発揮するエンビード、ペイントアタックが得意なシモンズ、万能タイプのダリオ・サリッチが作るスペースをフルツは有効活用できるはずだ。フルツは心身のコンディションさえ維持できれば、上り調子のシクサーズにさらなる勢いを与える存在となるだろう。